古典的論理回路との意味の違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 00:40 UTC 版)
「量子コンピュータ」の記事における「古典的論理回路との意味の違い」の解説
量子コンピュータが量子回路で構成されていると思われがちだが、実際は違う。量子ゲートは、無調整で動作する論理ゲートと異なり、動作中に常時、制御と調整が必要であるため、個々の量子ゲートに対して量子チップ外からの制御線を必要とする。このため、機能の定まった複数の量子ゲートを縦続接続するには、量子チップとそれを制御するための外部回路との間に、多数の制御信号が必要となり実装困難である。 実際に作られたIBMやGoogleのチップでは、近接する量子ビット間を、パラメーターで様々なゲート機能を実現できる少数のゲートで接続し、アルゴリズムの実行に伴ってパラメーターを変化させることで、量子回路で表現されたアルゴリズムを実現している。このように、量子回路は量子アルゴリズムを記述するためのもので、ハードウェア構造と密接に関連する、論理回路とは位置づけが異なる。
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