古代ローマにおける落書き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 03:45 UTC 版)
ポンペイに残された選挙の落書き。民衆の話し言葉、俗ラテン語で書かれており貴重な資料である。 ヴェスヴィオの噴火により埋没したポンペイでは、古代の町並みをそのままの姿で見ることができる。こうして現代に残った古代の建物の壁面には多数の落書きが残されており、古代ローマ時代にはどの町にも同様の落書きがみられたと考えられている。 落書きのなかには、公職立候補者の選挙の際に各建物に大書された推薦や誹謗の落書きや、剣闘士試合の告知があり、こうしたものは専門の業者の手によって書かれたと考えられている。他方で、酒場の戯言や恋人同士の伝言など一般人の手によると思われる落書きも多く、ここから当時の庶民階層の識字率の高さを指摘する意見もある。
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