収録された説話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 15:50 UTC 版)
すべての郷に地名起源の説話が掲載されているが、ほとんどが断片的にのみ収録されている。ある程度まとまった形で収録された説話には以下のものがある。 国引き神話 意宇郡の条の冒頭に記載され、郡名の由来に結び付けられている。詳細は国引き神話を参照のこと。 毘売埼伝承 安来郷のスサノヲの地名説話に続けて記載されている。語臣猪麻呂の娘が埼で遊んでいる時に和爾に襲われてしまった。猪麻呂は娘の死を悲しみ数日間泣き崩れた後、和爾に復讐することを決心する。武器を持って埼に座り込み、神々に一心に祈ると和爾の大群がやって来て1匹の和爾を取り囲んでいた。猪麻呂がその和爾を討ち取り腹を割くと娘の足が出てきた。和爾は串刺しにされて路傍に立て掛けられた。 加賀神埼(かかのかんざき) 現在の加賀の潜戸にあたる。ここで枳佐加比売命が佐太大神を産む時に弓矢をなくした。この時「生まれてくる子が麻須羅神の子ならば、なくなった弓矢よ出てこい」とうけいをした。すると弓矢が出てきたが、「これは違う」と言ってやり直した。再び出てきた金の弓矢を枳佐加比売命が手に取り、岩屋を射通した。いわゆる丹塗り矢型神話の変形といえる。 恋山(したいやま) 現在の鬼の舌震にあたる。和爾が阿井村の玉日女命を慕って川を遡上したが、玉日女命は嫌がって岩で川を塞いでしまった。 阿用郷 ある男が畑仕事をしていると突然目一つの鬼が現れて食われてしまった。その時彼の両親は竹薮の中に身を隠していた。男は「動動(あよあよ)」と叫んだ。
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