反応速度のモル濃度依存性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 08:57 UTC 版)
「反応速度論」の記事における「反応速度のモル濃度依存性」の解説
化学において、反応速度が系統的に研究されたのは19世紀中旬以降であり、1850年ドイツの化学者ウィルヘルミーによる酸触媒存在下にショ糖の加水分解反応の速度についての研究が反応速度研究の先駆けとされる。ウィルヘルミーは加水分解によりショ糖の旋光度が右旋性から左旋性へと連続的に変化する性質を利用して物質量変化を観測した。その結果、実験条件を一定にすると反応速度はショ糖濃度に比例することを見出した(反応速度・擬1次反応を参照)。 1862年にはフランス人化学者マルセラン・ベルテロとL・サンジルが酢酸エチルのエステル化反応と加水分解反応の反応速度を解析して、酢酸とエタノールから酢酸エチルが生成する速度は酢酸濃度とエタノール濃度の積に比例し(反応速度・2次反応を参照)、酢酸エチルが加水分解する速度は酢酸エチル濃度に比例する(反応速度・擬1次反応を参照)ことを実験的に見出した。
※この「反応速度のモル濃度依存性」の解説は、「反応速度論」の解説の一部です。
「反応速度のモル濃度依存性」を含む「反応速度論」の記事については、「反応速度論」の概要を参照ください。
- 反応速度のモル濃度依存性のページへのリンク