原線維形成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/06 05:32 UTC 版)
原線維形成(英語版)(英: fibrillogenesis)とは、結合組織のコラーゲン線維に多く見られる微細なフィブリルの伸長である。原線維形成の明確なメカニズムは未だに不明であるものの、基礎研究から得られた多くの仮説により、多くの可能性のあるメカニズムが発見されている。初期の実験では、組織からI型コラーゲンを蒸留し、溶液を制御してフィブリルに再結合させることができた。後の研究では、コラーゲンモノマー上の結合部位の組成と構造を理解するのに役立っている。コラーゲンは、コラーゲンの自己組織化をサポートする可溶性前駆体であるプロコラーゲンとして合成される。コラーゲンフィブリルは生体内で50個近くの結合成分を有するため、生体内で原線維形成を起こすための明確な要件は依然として不可解である。 酸性溶液や生理食塩水を用いてコラーゲンを組織から抽出し、温度やpHを変化させることでフィブリルに再配列させることができる。実験により、コラーゲンモノマー間の引力が再配列を助けることが発見された。コラーゲンは合成反応の前駆体であるプロコラーゲンの役割を果たしており、コラーゲンの自己重合が確認されている。
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