厚生主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 10:03 UTC 版)
個人の効用に関する情報に基づいて社会全体の望ましさを評価する倫理学や政治哲学の立場は厚生主義と呼ばれる。以下は厚生主義に基づく規範的な基準の例である。 パレート効率性 ある集団において、少なくとも1人の効用を改善でき、誰の効用も悪化させないような資源配分の改善はパレート改善といわれ、もはやパレート改善の余地のない状態はパレート効率といわれる。 マキシミン原理 最も不遇な人の効用を可能な限り高めるべきであるという基準。効用の序数性と矛盾しないために選好順序に基づいたPS福祉指標が用いられる。米国の政治哲学者ジョン・ロールズが提唱し、アマルティア・センら数理経済学者によって体系化された。 無羨望性 資源配分において、どの個人も自分の分配分を他人の分配分よりも悪くないと自分の選好順序によって評価するとき、これを「消費に関する選好順序に基づく無羨望配分」と呼ぶ。
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