動力モードと滑空モードの安定の両立
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 15:56 UTC 版)
「模型航空機の安定」の記事における「動力モードと滑空モードの安定の両立」の解説
FF模型機は、短時間の動力飛行によって高度をとり、後は滑空飛行によって滞空時間を稼ぐという、2つの飛行モードを含んでいる。動力モードでは、飛行速度が大きくなり、機首を上げて安定を損なう場合が多い。これを防ぐために揚力尾翼が採用された。 プロペラの後流は飛行速度よりも10~20%速いため、この中に入る翼はそれだけ大きな空気力を発生する。一定の太さのプロペラ後流にさらされる部分の割合は、主翼は小さく、尾翼は大きい。したがって、尾翼のほうが相対的に大きな揚力の増加を生じ、機首下げモーメントが発生し、安定して上昇できる。 1960年代に、タイマーによって動力飛行時だけ水平尾翼の取り付け角を減らし、下げ舵にする技法が使われるようになった。これをVIS(バリアブル・インシデンス・スタビライザー:可変迎え角水平安定板)またはVIT(~テイル:~尾翼)と呼ぶ。この技法によって動力飛行時の機種下げモーメントが増強されたので、以降の水平尾翼面積は小さくなった。
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