加速度計の測定原理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/28 09:45 UTC 版)
系の固有角振動数 ωn が基礎変位振動の角振動数 Ω と比較して十分大きいとき、ν → 0 と見なせるときを考える。このとき、 M d = 1 ( 1 − ν 2 ) 2 + ( 2 ζ ν ) 2 → 1 {\displaystyle M_{d}={\frac {1}{\sqrt {(1-\nu ^{2})^{2}+(2\zeta \nu )^{2}}}}\rightarrow 1} ϕ → 0 {\displaystyle \phi \rightarrow 0} なので、相対変位 xr は近似的に以下のように書き表される。 x r ≈ u 0 ν 2 cos ( Ω t ) = u 0 Ω 2 cos ( Ω t ) ω n 2 = − u ¨ ω n 2 {\displaystyle x_{r}\approx u_{0}\nu ^{2}\cos(\Omega t)={\frac {u_{0}\Omega ^{2}\cos(\Omega t)}{\omega _{n}^{2}}}=-{\frac {\ddot {u}}{\omega _{n}^{2}}}} よって、この関係を用いて、サイズモ系内の相対変位から、サイズモ系を設置する基礎の加速度を得ることができる。このような測定原理によるものをサイズモ型振動加速度計と呼ぶ。ωn が Ω と比較して十分大きいとき上記の原理が成り立つが、具体的な1つの目安としては、おおよそ ν < 0.5 あるいは ν < 0.2 である。サイズモ系の固有振動数は ω n = k / m {\displaystyle \omega _{n}={\sqrt {k/m}}} なので、加速度計として利用の場合は、質量を小さく、ばね定数を大きくすればよい。 測定しようとする振動が高調波を含む場合は、測定にずれが生じ、場合によってはサイズモ系質量体に共振が生じる。減衰が無い場合は Ω が ωn に近づくほど測定のずれが大きくなり、Ω = ωn で共振が発生してサイズモ系質量体の振動が発散してしまう。このような場合への対応として、サイズモ系に減衰を持たせる必要がある。減衰を与えることで、Ω が ωn に近づいても測定のずれが少ないように加速度計の特性を調整することができる。
※この「加速度計の測定原理」の解説は、「サイズモ系」の解説の一部です。
「加速度計の測定原理」を含む「サイズモ系」の記事については、「サイズモ系」の概要を参照ください。
- 加速度計の測定原理のページへのリンク