分類先
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 22:57 UTC 版)
ツヤオナガミクリは最初は Ladd(1976)によってイトマキボラ科のイトマキボラ類(Pleuroploca)の1種として記載された。そこではナガイトマキボラと比較され、より小型で彫刻が弱いことや水管溝がカーブすることなどで区別された。その6年後、原記載者であるLaddによってエゾバイ科のオナガミクリ属 Siphonofusus Kuroda & Habe, 1954に分類先が変更された。この変更は、ツヤオナガミクリの記載を見たオナガミクリ属の記載者の一人である波部忠重から私信で指摘されたことも一つの理由であったと記されている。 その後このグループを研究したBeets(1987)は、オナガミクリ属 Siphonofusus Kurosa & Habe, 1954をカタツムニナ属 Euthria Gray, 1850の異名として採用せず、カタツムニナ属 Euthria をモオリバイ属 Buccinulum Deshayes, 1830の亜属に置き、ツヤオナガミクリの亜種として、ジャワ島の中新世の化石 Buccinulum (Euthria) walleri sedanense Beets, 1987を記載した。 これらの属が含まれるエゾバイ上科の分子系統を研究したKantorら(2021)らは、Beets(1987)と同じくオナガミクリ属 Siphonofusus Kurosa & Habe, 1954をカタツムニナ属 Euthria Gray, 1850の異名としたが、カタツムニナ属自体はモオリバイ属 Buccinulum Deshayes, 1830と区別して独立の属とした。また従来はエゾバイ科に分類されていたこのグループをオオシモトボラ科 Tudiclidae Cossmann, 1901に分類した。オオシモトボラ科は従来オニコブシ科の異名とされてきたが、有効な科名として復活した。
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