分子系統解析による系統関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/05 09:47 UTC 版)
「小葉植物」の記事における「分子系統解析による系統関係」の解説
Wikström & Kenrick (2001)、Wickett et al. (2014)や Puttick et al. (2018)による分子系統解析から、次のような系統樹が得られている。現生の陸上植物は大きく分けてコケ植物・小葉植物・大葉シダ植物・種子植物の4つのクレード(単系統群)からなる。このうちコケ植物以外は維管束を持ち、維管束植物と呼ばれる。小葉植物はかつてはマツバラン類(裸茎植物)、トクサ類(有節植物)、シダ類(大葉類)とともにシダ植物に含められていたが、分子系統解析により残りの3群が大葉シダ植物 Polypodiopsida (≈Monilophyta)を形成して種子植物とクレード(大葉植物)をなし、シダ植物は明らかに側系統であることが明らかになった。また、大葉植物と小葉植物の3億9280万年前-4億3760万年前(シルル紀前期~デボン紀前期)と分岐年代も古く、維管束植物の基本器官である根、茎、葉の性質がそれぞれの群で大きく異なるため、根や葉はそれぞれ独立に獲得されたもので、平行進化の結果と考えられている。更に、現生小葉植物の各群でも、デボン紀に分岐しただろうと考えられている。 隔膜形成体植物 隔膜形成体緑藻類(車軸藻類+コレオケーテ類+接合藻類) 陸上植物 コケ植物 ツノゴケ植物門 苔植物門 蘚植物門 維管束植物 小葉植物 ヒカゲノカズラ目 Lycopodiales イワヒバ目 Selaginellales ミズニラ目 Isoetales 「シダ植物」"Pteridophyta" Lycophyta 大葉植物 大葉シダ植物 トクサ目 Equisetales マツバラン目 Psilotales ハナヤスリ目 Ophioglossales リュウビンタイ目 Marattiales 薄嚢シダ類 Polypodiidae Polypodiopsida 種子植物 裸子植物 Gymnospermae 被子植物 Angiospermae Spermatophyta Euphyllophyta
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