出稼ぎの土産
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 07:33 UTC 版)
「百日稼ぎ」を終えて帰郷する際、酒蔵は土産に酒や酒粕を持ち帰らせる習慣があった。宇川では、この持ち帰った酒粕で宇川のアユを漬け、翌冬の出稼ぎで酒蔵への土産として持参したことから、郷土料理として「アユのかす漬け」がうまれた。宇川の地名由来である河川・宇川は、天然遡上アユの生息地として世界的に知られた豊穣の川であったことによる。1964年(昭和39年)年頃には上宇川漁業協同組合が「宇川名産」としてアユの粕漬けの製造販売をしており、丹後杜氏の出稼ぎ文化は特産品とも位置付けられていた。その後、丹後杜氏の減少とともにアユの粕漬けも廃れるが、2015年~2018年頃には地産地消の食文化を尊重する宇川加工所において「アユのかす漬け」復活を試みた事例が残されている。
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