出版と演奏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/01 05:21 UTC 版)
2015年までに「練習帳」から出版された作品は、《弦楽四重奏曲ハ短調》と付随する《ロンド》(レオポルト・ノヴァーク校訂)、「ソナタ楽章」ト短調 (Walburga Litschauer校訂)、《4つの管弦楽小品》(ブルックナーからシリル・ヒュナイスへ宛てた浄書譜に基づく)と僅かであった。 この「練習帳」は、ブルックナーの弟子であるフェルディナンド・レーヴェの手に渡った。その後、バンベルク在住でヨーゼフ・シャルクの娘であるMargarethe Mugrauerの個人所有となり、その娘でミュンヘン在住のトラウドル・クレスに受け継がれた 。 2013年に、オーストリア国立図書館はこの「練習帳」の貴重な自筆原稿を入手した。2015年にはMWV (Musikwissenschaftlicher Verlag der Internationalen Bruckner-Gesellschaft)が、原稿のカラーファクシミリ版を発行し、ブルックナー研究の重要な源泉を、研究者に提供できるようになった。またデジタル版がオーストリア国立図書館及び国際楽譜ライブラリープロジェクトで公開された。 2016年4月30日、「Orchestergemeinschaft Nürnberg e. V.」により、ブルックナーのオーケストレーションによるベートーヴェンの《悲愴ソナタ》第1楽章が初演された。同年5月28日には、「Göttinger Barockorchester」が、ベンヤミン・グンナー・コールスの指揮により、《弦楽四重奏曲ト短調》のスケルツォ楽章を初演した。
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