共通点のある種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 06:18 UTC 版)
ヒエンクラートのほかにも萼筒に襞が見られる同じフタバガキ属の種が存在し、それは Dipterocarpus lamellatus Hook.f.、クルインバトゥ(インドネシア語: keruing batu; 学名: Dipterocarpus lowii Hook.f.)、Dipterocarpus pachyphyllus Meijer の3種である。ただし D. lamellatus はボルネオのサバ州南西部、D. pachyphyllus もボルネオの北部や北西部のみでしか確認されておらず、またクルインバトゥもマレー半島(タイ領やミャンマー領地域は含まない)・スマトラ・ボルネオが自生地であり、インドシナのみに自生するヒエンクラートとは全く分布域が被っていない。 なおヒエンクラートの原記載文献である Thiselton Dyer (1874) は当時記載済みの同属の種を形態により複数のグループに分けているが、D. lamellatus やクルインバトゥは果期の萼筒の稜に萼片の縁が沿下してできた二重の翼を持ち、交差的に扇畳み状である「扇畳み状」のグループ(Section 5.―PLICATI)に入れられている一方、新種記載されたヒエンクラートはそちらではなくオオミフタバガキ(Dipterocarpus grandiflorus (Blanco) Blanco)やカンインビュ(Dipterocarpus alatus Roxb. ex G.Don)といった果期の萼筒に翼状の稜が多かれ少なかれ見られる「翼状」グループ(Section 4. ―ALATI)に入れられている。 Thiselton Dyer (1874) の図版。21番(右上): ヒエンクラート。23番(左端)がクルインバトゥ(D. lowii)の蕾、22番(左から2番目)が D. lamellatus の果実、19番(右下)がオオミフタバガキ(D. grandiflorus)の果実。
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