共変微分によるクリストッフェル記号の導出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/22 02:12 UTC 版)
「クリストッフェル記号」の記事における「共変微分によるクリストッフェル記号の導出」の解説
第二種クリストッフェル記号が定義されていない代わりに、接続の記号 Γkij とともに共変微分が定義されている場合、接続の記号としてクリストッフェル記号を得ることができる。 二階共変テンソル Sij の共変微分は定義より、 ∇ j S i k = ∂ S i k ∂ x j − Γ j i a S a k − Γ j k a S i a {\displaystyle \nabla _{j}S_{ik}={\frac {\partial S_{ik}}{\partial x^{j}}}-\Gamma _{ji}^{a}S_{ak}-\Gamma _{jk}^{a}S_{ia}} (2階共変テンソルの共変微分) である。また、二階共変テンソルであるリーマン多様体 M の基本計量テンソル gik の共変微分についてリッチの補定理 ∇ j g i k = 0 , ∇ j g i k = 0 {\displaystyle \nabla _{j}g_{ik}=0,\;\;\nabla _{j}g^{ik}=0} (リッチの補定理) が一般の接続の記号 Γkij から定義される共変微分についてもそのまま成り立つものとされているとすると、 ∇ j g i k = ∂ g i k ∂ x j − Γ j i a g a k − Γ j k a g i a = 0 {\displaystyle \nabla _{j}g_{ik}={\frac {\partial g_{ik}}{\partial x^{j}}}-\Gamma _{ji}^{a}g_{ak}-\Gamma _{jk}^{a}g_{ia}=0} であり、添字を並べ替え、補うことにより、上式を計量テンソルの関数として接続の記号について陽に解いて Γ k j l = 1 2 g l m ( ∂ g m k ∂ x j + ∂ g m j ∂ x k − ∂ g k j ∂ x m ) = { l k j } {\displaystyle \Gamma _{kj}^{l}={\frac {1}{2}}g^{lm}\left({\frac {\partial g_{mk}}{\partial x^{j}}}+{\frac {\partial g_{mj}}{\partial x^{k}}}-{\frac {\partial g_{kj}}{\partial x^{m}}}\right)=\left\{{{l} \atop {k\;j}}\right\}} と、接続の記号としてクリストッフェル記号を導出することができる。
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