保護制度の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/20 02:46 UTC 版)
無形文化財が法律により保護の対象となったのは、1950年(昭和25年)に制定された文化財保護法の施行からである。同法制定時に、無形文化財のうち特に価値の高いもので国が保護しなければ衰亡するおそれのあるものについて、文化財保護委員会が「助成の措置を講ずべき無形文化財」として選定する制度、すなわち「無形文化財の選定制度」が発足した。この選定制度時代には、現在の無形の民俗文化財の範疇である、民謡、神楽、郷土芸能、民間伝承、行事等が無形文化財に含まれていた。この選定制度は、1954年(昭和29年)の文化財保護法改正で廃止され、改正法施行時までに選定された無形文化財は白紙に戻された。 この改正法により、無形文化財の保護制度は、新たに現在の重要無形文化財の指定制度、保持者・保持団体の認定制度および「記録作成等の措置を講ずべき無形文化財(選択無形文化財)」の選択制度に移行した。また、民謡、神楽、郷土芸能、民間伝承、行事等については、「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗資料」選択制度(現在の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財(通称、選択無形民俗文化財)」選択制度)に移行した。
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