伝度儀礼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 02:32 UTC 版)
伝度とは、道教教団への加入式であり、道士になるための儀式である。基本的には、戒律を受けることや、天師の牒籙を受けることによって道士となる。道士の階級は細かく区分されており、籙・戒をどれほど受けたかによって差が設けられている。正一教の場合、子供は七歳で最初の宗教的位階を受けて「更令」と呼ばれ、数年の間隔を置いて最初の籙である「童子一将軍籙、三将軍籙、十将軍籙」を受け、思春期の頃に「七十五将軍籙」を受け、「籙生」となる。籙を伝授されるということは、受けたものがその籙の神々を盟約関係を結ぶということである。叙階の前夜には儀式の開催を告げる「上章」を行い、集まった神々に位階を授ける弟子を知ってもらい、翌朝に「度籙」の儀礼が行われる。 ただ、一度籙を受ければ一生神々との関係が持続するわけではなく、その籙に関係する神々と定期的に盟約を行進する必要があった。祈祷によって呼び出された神々は、「閲籙」の儀式によって道士に検閲をかけ、その後に供物を受ける「醮籙」の儀式が行われた。これらの儀式によって得られた法位は、非常に官僚的なシステムによって統制されており、伝授による位階が細かく定められていた。
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