交響曲第67番 (ハイドン)とは? わかりやすく解説

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交響曲第67番 (ハイドン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/11 05:31 UTC 版)

交響曲第67番 ヘ長調 Hob. I:67 は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドンが作曲した交響曲

概要

作曲年代は明らかでないが、第66番、本作、第68番の3曲は、1779年の秋にヨハン・ユリウス・フンメル(有名な作曲家のヨハン・ネポムク・フンメルとは無関係)によって「作品15」として出版されており[1]、それ以前の作品である。ケルンのヨーゼフ・ハイドン研究所(Joseph Haydn-Institut)が編纂する「ヨーゼフ・ハイドン全集」(JHW=Joseph Haydn Werke)では、1775年から1776年頃の作品とされる[2]

編成

曲の構成

全4楽章、演奏時間は約28分。弦楽器に様々な奏法が使用され、創意工夫に富んでいる。最終楽章で「急-緩-急」の三部形式を採るのはイタリア序曲を転用したものという[3]

  • 第2楽章 アダージョ
    変ロ長調、4分の2拍子、ソナタ形式
    弱音器つきヴァイオリンによる、複付点音符つきの特徴的な主題で始まる。提示部の終わりに突然 でホルンが聞こえる。展開部では第1ヴァイオリンが第2ヴァイオリンを1拍遅れて追いかける箇所がある。結尾にコル・レーニョ(弓の木の部分で弦を叩く)奏法が指示されている。
  • 第3楽章 メヌエット - トリオ
    ヘ長調、4分の3拍子。
    主部はアルペッジョを主体としている。トリオは弱音器をつけたヴァイオリン2本による二重奏で、第1ヴァイオリンは1本の弦だけを使って演奏される。第2ヴァイオリンはスコルダトゥーラでG線が一音低いFに調弦され、この開放弦が常に保続された民族的な響きになる。
  • 第4楽章 フィナーレアレグロディモルト - アダージョ・カンタービレ - アレグロ・ディ・モルト
    ヘ長調、4分の4拍子 - 8分の3拍子、三部形式
    主題はまたもやアルペッジョを主体としたもの。展開部に代わり、第2の緩徐楽章といえる「アダージョ・エ・カンタービレ」の部分が挿入され、ここではヴァイオリン2本とチェロ三重奏に開始された後に全合奏に発展し、中間部は次いでオーボエ2本とファゴットの三重奏となるなど、色彩豊かである。半終止の後、主部が再現される。

脚注

  1. ^ 音楽之友社のミニスコアのランドンによる序文
  2. ^ 大宮(1981) 表p.6
  3. ^ 大宮(1981) p.179

参考文献

外部リンク




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