五徳と妖怪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 07:52 UTC 版)
『不動利益縁起絵巻』(部分)陰陽師・安倍晴明(右中央)と対峙する物の怪ども。鉄輪(五徳)を頭に乗せている物の怪が一番奥に見える。14世紀(南北朝時代)の作。東京国立博物館所蔵。 『泣不動縁起絵巻』(部分)不動利益縁起と同じ内容である泣不動縁起(なきふどうえんぎ)の絵巻物。室町時代の作。清浄華院所蔵。 鎌倉時代の『土蜘蛛草紙』には、付喪神(妖怪の一種)の原型ともいえる描写があり、その様々な妖怪の描写の中には「五徳と牛が合体したもの」が描かれ、以降も室町時代や江戸時代において、絵巻物や浮世絵などで、五徳の妖怪や、五徳と牛が一体になった妖怪が描かれた。五徳の足の爪(かえし)の形状の種類にも牛という言葉が使われており、五徳を牛の頭部や角に見立てたことが窺える。 また、五徳猫は、江戸時代中期の浮世絵師・鳥山石燕の手になる妖怪画集『百器徒然袋』に見られる詳細不明の妖怪で、三ツ爪五徳(鬼爪五徳)を頭に被って囲炉裏の火を起こす姿で描かれる猫又の一種である。
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