亀の子たわし
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/16 07:23 UTC 版)
ヤシの繊維を、ねじった針金に挟んで固定し、毛先が揃うように卵円形に成型したもの。一般に用いられるヤシの繊維は長期間水に浸かると腐ることがあり、繊維が抜け落ちる原因となる。ヤシの繊維は硬く、対象物を傷つけやすいため、主に金属製品や陶器などに用いられる。また、小型で柄付きのものは布製の靴を水洗いするためにも用いられる。一般的に呼ばれているたわしとはたいていの場合、これを指す。柔らかいスポンジでは落ちにくい汚れで、傷が問題とならない箇所、例えば調理器具、浴室、布製の靴などの洗浄には、亀の子たわしや金属たわしが適している。西尾正左衛門が発明した靴拭きマットに用いるシュロを針金で巻いた部材を、妻のやすが曲げて掃除に用いたことから洗浄用の道具として改良し、小亀(子亀)に形状が似ていたことから亀の子束子と命名し1907年に発売。その後、シュロより固い繊維であるヤシの繊維を用いた、より耐久性の高い亀の子束子の製造も始まり、2014年時点で5億個以上に達する。 1908年(明治41年)、西尾は実用新案を取得。実用新案の権利期間が満了する直前に特許を出願し、1915年7月2日に特許第27983号「束子」を取得した。
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