中世哲学における愛
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 07:47 UTC 版)
アウグスティヌスは、「融合和一を求める生活が愛であり、神に対する愛が人間の最大至上の幸福である」としたが、こういう考えはアンセルムス、エックハルト[要曖昧さ回避]、ブルーノ[要曖昧さ回避]、スピノーザ、ライプニッツ[要曖昧さ回避]、フィヒテなど多くの哲学者にも受けつがれている。そしてこれは中世哲学、カトリック教会一般を特色づけている見方である。よく知られているように、「愛の宗教」といわれるキリスト教では、愛はあらゆる徳のなかで最高のものとされ、予言より、ロゴスより、知識よりも上位におかれている。そしてそれは神の掟としてつぎの二つに要約される。すなわち神の愛と隣人愛がそれである。神の愛、つまり神を直接の目的として恩寵によって与えられる愛は愛徳chāritāsカリタスとよばれ、スコラ哲学でいう精神的愛amor intellectivus、慈善的愛amor benevolenceのうちで最上のものとされている。
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