中世史からホラー映画研究へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 17:56 UTC 版)
「ファイナル・ガール」の記事における「中世史からホラー映画研究へ」の解説
カリフォルニア大学バークレー校の映画研究者キャロル・J・クローバー(英語版)は、もともとスウェーデンのウプサラ大学で訓練を受け、ハーバード大学で教壇に立っていた中世史家である。クローバーは中世文学の分野で多数のすぐれた論文・著作を発表したのち(これらの業績は後にアメリカ科学芸術アカデミーから顕彰を受けている)、映画研究に転向した。スウェーデンの映画研究所で勤務したあとバークレー校へ赴任し、ここで現代アメリカ映画を幅広く調査するうち、とくにホラー映画に注目するようになった。 中世史家としてのクローバーは、中世文学の最大の特徴が「定型的な物語の流用」「作者の不在性」「読み手・聞き手に主導される語り」などにあると考えていた。クローバーは同様の構造が現代アメリカ映画、とくにホラー映画にあると考え、テクストと社会構造を関連づける自身の手法を用いてホラー映画の詳細な分析を開始した。この研究においてクローバーが抽出してみせた概念が、「ファイナル・ガール」である。
※この「中世史からホラー映画研究へ」の解説は、「ファイナル・ガール」の解説の一部です。
「中世史からホラー映画研究へ」を含む「ファイナル・ガール」の記事については、「ファイナル・ガール」の概要を参照ください。
- 中世史からホラー映画研究へのページへのリンク