不活性電子対効果の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/05 02:29 UTC 版)
「不活性電子対効果」の記事における「不活性電子対効果の例」の解説
13族のタリウム(Tl)を考える。Tlは+1価が最も安定であり、+3を取ることはほとんど無い。13族の+1価の安定性は以下の順序である。 Al+ < Ga+ < In+ < Tl+. 14族~16族でも安定性の傾向は同じで、最も重い第6周期にある鉛、ビスマス、ポロニウムは、それぞれ+2、+3、+4の酸化状態で比較的安定である。それぞれの元素の低い酸化状態では、s軌道に2個の価電子がある。s軌道の価電子はp軌道の電子に比べて結合力が強く、エネルギーが低いため、結合に関与しにくいという説明もある[3]。そのため不活性電子対効果と呼ばれた。
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