上鰓器官
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/25 01:18 UTC 版)
キノボリウオ亜目の魚類に共通してみられる特徴として、鰓蓋の中に複雑に折りたたまれている特殊な呼吸器、上鰓器官(ラビリンス器官・迷宮器官などとも呼ばれる)の存在がある。上鰓器官は第一鰓弓(鰓の基部にある弓状の骨)を支える上鰓骨が拡張したもので、網状に発達した毛細血管を介して、空気中から直接酸素を血液に取り入れることができる。 本亜目の仲間は上鰓器官を利用して、空気呼吸を行うことが可能となっている。このため、通常の魚類は生息することができない、水たまりのような低酸素環境に分布する種類も多い。上鰓器官は補助的な呼吸器官として機能するが、陸上でも湿った環境なら長期間の生存が可能である。 また、上鰓器官は個体の成長とともに徐々に発達する器官であることが知られている。幼魚では充分に発達していないため、呼吸のほとんどを鰓に頼るが、成魚に近づくにつれて完成していく。上鰓器官は本亜目の他に、タイワンドジョウ亜目(タイワンドジョウの仲間)にもみられる。
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上鰓器官(じょうさいきかん、英: suprabranchial organ)
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カムルチーなどの鰓腔上部にみられる、鰓腔や鰓蓋の粘膜が襞状になり、毛細血管が発達して補助的に空気呼吸する器官。発生的起源が迷路器官と異なり、迷路を形成しない。
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