上社の神
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/23 14:25 UTC 版)
神名が「佐田彦神」になるのは明治以降で、室町時代の『二十二社註式』の伏見稲荷の条では「猿田彦神」である。神社には上社と下社の二社、あるいは中社を加えた三社の形式を取るものがあり、これらの多くは上中下を何で区別しているかは不明(神社#上社・下社参照)だが、同書では、「上社。猿田彦命。三千世界の地主神とは是れなり。」と説明される。 また、江戸時代の『雍州府志』では、伏見稲荷の上社の神を「大田命」(おおたのみこと)としている。この神は猿田彦神の子孫で、伊勢の五十鈴原の地主神である(猿田彦神の別名ともいわれる)。同じく江戸時代の『神社啓蒙』では、上社の神は「土祖神」(つちのおやのかみ)としている。 これらから上社の神は、古くから稲荷山の山神として祀られた神であり、後に穀物神である稲荷主神が今来(いまき)の神として祀られた際に、地主神として併祀されたのではないかといわれる。上社の神は「陽神形一座大」と伝えられ、男神であるとされていた。
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