上位運動ニューロン病変
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/13 06:47 UTC 版)
「筋萎縮性側索硬化症」の記事における「上位運動ニューロン病変」の解説
錐体路の変性がしばしば認められる。軸索脱落が軽微な場合は淡明化がとらえにくいため、鍍銀軸索染色で確認する必要がある。中心前回では、ベッツ細胞の変性・萎縮とその消失跡へのマクロファージの集簇が認められる。 認知症を伴う筋萎縮性側索硬化症では非運動ニューロン病変が認められる。前頭側頭葉変性を呈するが萎縮の程度は様々である。組織学的には、皮質表層の不明瞭な海綿状変化を呈し、側頭葉極内側面皮質の変性と海馬吻側のCA1-支脚移行部の限局性神経細胞脱落は認知症を伴う筋萎縮性側索硬化症の特徴である。これは初期変化の可能性が高い。扁桃体の変性も認められる。脳の広範な領域のニューロンとグリアにTDP-43封入体が出現する。海馬顆粒細胞層や大脳皮質の神経細胞内にTDP-43封入体は認められる。黒質にもレビー小体の出現を伴わない明らかな変性がみられる。
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