一剪梅 (曲)とは? わかりやすく解説

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一剪梅 (曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/14 14:15 UTC 版)

一剪梅
費玉清楽曲
収録アルバム 長江水
リリース 1983年4月 (1983-04)
録音 1983年
ジャンル マンドポップ英語版
時間 3:43
レーベル 東尼機構 (Tony Wang)
作曲者 陳信義(陳怡)
編曲 陳志遠中国語版
作詞者 陳玉貞中国語版(娃娃)
言語 中国語
プロデュース 陳俊辰
その他収録アルバム
天之大(2010年)
一剪梅
各種表記
繁体字 一剪梅
拼音 Yī jiǎn méi
日本語漢音読み いちせんばい
英文 Yi Jian Mei
テンプレートを表示
費玉清(2012年)
雪の中のの木

一剪梅(いちせんばい)[注釈 1]は、台湾の歌手・費玉清マンドポップ英語版の楽曲である[1][2]。1983年のアルバム『長江水』 (Water of the Yangtze River) に収録されたのが初出で[3]、2010年のアルバム『天之大』 (Boundless Love) に別バージョンが収録された[4]

この曲は、冬のの木を「苦難を乗り越えて貫く愛」の例えとして歌ったラブソングであり、費玉清の代表曲とみなされている[2]。1980年代から中華圏で人気があり、不朽の名曲とされている[1][2]。1984年に台湾の中国電視公司 (CTV) 制作のテレビドラマ『一剪梅英語版』の主題歌に採用された[1]

2020年初頭、この曲の一部を歌う男性の自分撮り動画がインターネットで流行してインターネット・ミームとなり、様々なパロディ動画が制作された[5]

背景

この楽曲は1983年のアルバム『長江水』で初めて発表された。元々は台湾のテレビドラマ『辺城夢回』の主題歌として企画された[3]。このドラマは放送されなかったが、翌1984年のテレビドラマ『一剪梅英語版』の主題歌に採用され、台湾の人々の間に広く知られるようになった[6]

このドラマは1988年に中国中央電視台 (CCTV) で放送され、中国本土でもこの楽曲と費玉清が人気となった。中国本土で2009年にドラマ『一剪梅』のリメイク版『新一剪梅』が霍建華主演で制作され、こちらでもこの楽曲が主題歌となった[7]

2019年、北京で活動する台湾出身の歌手・陳彼得中国語版(ピーター・チェン)がCCTVの中秋節の音楽番組でこの曲を歌った[8]。同年、引退を発表していた費玉清は、11月7日に台北アリーナで開かれた最後の公演でこの曲を歌った[9]

インターネットミーム化

2020年1月、北京を中心に活動する俳優・映画監督の張愛欽が、大雪に覆われた公園を一人で歩きながら、この曲の一節を音程を外しながら歌う姿を自撮りしたショート動画を動画共有サイト快手」 (Kuaishou) に投稿した[1][2]。張愛欽は特徴的な卵型の禿頭であることから、"Eggman"(卵男)や"Duck Egg"(アヒルの卵)というあだ名で呼ばれている[1]。張愛欽の快手での利用者名は「蛋哥」(卵兄さん)である[2]

同年5月、この動画がTikTokにアップロードされ、世界的な人気となった[2]。これにより、『一剪梅』はノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ニュージーランドなどでSpotify Viral 50チャートにランクインした[2]

『一剪梅』は、張愛欽の動画で歌われていた部分の歌詞のピンイン表記で"Xue hua piao piao bei feng xiao xiao"とも呼ばれるようになり、YouTube Musicなどの音楽ストリーミングサービスにおける『一剪梅』のタイトル表記は、歌詞の一部を含む"Yi Jian Mei (Xue hua piao piao bei feng xiao xiao)" に変更された[10]

その数か月前の2020年1月に引退していた費玉清[1]は、この曲が突然世界的に人気になったことについて「光栄に思う」と述べたが[2]、これで歌手として復帰するつもりはないとも強調した[11]

脚注

注釈

  1. ^ アルバム『長江水』収録時の楽曲名は「一翦梅」であり、これは詞牌一翦梅中国語版」から取られたものである。その後、1984年の台湾ドラマ『一剪梅英語版』の主題歌に採用されたことから、この曲自体も『一剪梅』と表記されるようになった。

出典

  1. ^ a b c d e f Fang, Tianyu (17 June 2020). “A 37-Year-Old Mandarin Song is Now a Global TikTok Sensation” (英語). Radii China. 4 September 2024時点のオリジナルよりアーカイブ30 June 2020閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h How a hit Chinese song from the 80s became a global meme”. South China Morning Post (16 June 2020). 21 April 2022時点のオリジナルよりアーカイブ20 June 2020閲覧。
  3. ^ a b Fei Yu-ching (April 1983). 長江水 [Water of the Yangtze River] (Music album). Taiwan: Tony Wang Company Limited.
  4. ^ Fei Yu-ching (April 2010). 天之大 [Boundless Love] (Music album). Taiwan: Sony Music Entertainment Taiwan Ltd.
  5. ^ How a hit Chinese song from the 80s became a global meme”. South China Morning Post (16 June 2020). 21 April 2022時点のオリジナルよりアーカイブ26 December 2020閲覧。
  6. ^ “費玉清《一剪梅》 突爆红歐美” (中国語). United Daily News. (17 June 2020). オリジナルの4 September 2024時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20240904202407/https://www.zaobao.com.sg/zentertainment/music/story20200617-1061863 1 July 2020閲覧。 
  7. ^ 陳穗樺 (14 June 2020). “《一剪梅》在歐美爆红! 因為一句歌詞” (中国語). 僑報網. オリジナルの22 June 2020時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200622000000/http://www.uschinapress.com/2020/0614/1187398.shtml 1 July 2020閲覧。 
  8. ^ [2019中秋晚會歌曲《一剪梅》 演唱:陳彼得]” (中国語). 央視網. 26 November 2021時点のオリジナルよりアーカイブ1 July 2020閲覧。
  9. ^ 陳秉弘 (8 November 2019). “費玉清告別演唱會 跨世代好歌經典重現” (中国語). Central News Agency. オリジナルの3 December 2020時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20201203041638/https://www.cna.com.tw/news/firstnews/201911070379.aspx 1 July 2020閲覧。 
  10. ^ YouTube Music – Yi Jian Mei (xue hua piao piao bei feng xiao xiao)” (英語). YouTube Music (21 May 2022). 21 May 2022時点のオリジナルよりアーカイブ21 May 2022閲覧。
  11. ^ 王郁惠 (17 June 2020). “費玉清「一剪梅」夯成歐美流量大神 經紀人曝退休近況” (中国語). United Daily News. オリジナルの8 March 2022時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20220308174321/https://stars.udn.com/star/story/10092/4642240 1 July 2020閲覧。 

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