ワット・パナンチューンとは? わかりやすく解説

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ワット‐パナンチューン【Wat Phananchoeng】

読み方:わっとぱなんちゅーん

タイ中部古都アユタヤにある仏教寺院1324年アユタヤ朝の都となる以前建立度重なるビルマ軍との戦いで破壊されずに残った寺院として知られる中国風の本堂に、高さ19メートル黄金仏像がある。


ワット・パナンチューン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/04 17:41 UTC 版)

ワット・パナンチューン
วัดพนัญเชิงวรวิหาร
Wat Phanan Choeng
ルワンポートー (Luang Pho Tho)
基本情報
座標 北緯14度20分39秒 東経100度34分44秒 / 北緯14.34417度 東経100.57889度 / 14.34417; 100.57889座標: 北緯14度20分39秒 東経100度34分44秒 / 北緯14.34417度 東経100.57889度 / 14.34417; 100.57889
宗教 仏教
地区 アユタヤ郡
アユタヤ県
タイ
完成 1324年
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ワット・パナンチューン(2006年)
地図

ワット・パナンチューン(Wat Phanan Choeng、タイ語: วัดพนัญเชิงวรวิหาร)は、タイアユタヤにある仏教寺院であり、チャオプラヤー川パーサック川の合流する南東側[1]、チャオプラヤー川東岸に位置する。今日、アユタヤ歴史公園の一部としてある。

歴史

創建

アユタヤの都が正式に創設されるおよそ26年前の1324年に建てられたこの寺院は、その地域の初期の集落に一部関連があったものと考えられる[1]。特にそこには中国宋朝時代より200人を超える難民集団がいたといわれる[2]

仏像

寺院のうち最も高い建物である大きな礼拝堂 (wihan) には、1334年からの高さ19メートルとなる巨大な金色の仏坐像が納められている。この崇高な仏像は、タイ人からは「ルワンポートー」(Luang Pho Thoタイ語: หลวงพ่อโต、「大師[1]」)、中国系タイ人には「サムパオコーン」(Sam Pao Kongタイ語: ซำเปากง、「三宝公[1]」)と呼ばれる。この仏像は船乗りの守護仏とみなされている。また、伝承によると1767年、ビルマによるアユタヤの破滅の前に「聖なる目から臍まで涙が流れた」という[3]

この像は歴史の上で数回復元されている。王モンクット(ラーマ4世)は、1854年に修復されたその像を「プラ・プッダ・トライラタナ・ナーヨック」 (Phra Puttha Thrai Ratana Nayok) と名付けた。「トライラタナ」は「三宝(仏・法・僧)」(サンスクリット)の意である[1]。仏像は、煉瓦の上に漆喰が施されたものであり[4]、1901年には、火災により社殿とともに損傷したが、ラーマ5世(在位1868-1910年)の時代のうちに修復された[1]

鄭和

1407年、雲南の中国ムスリムで宦官の鄭和(ていわ、拼音: Zhèng Hé、通称・三保〈三宝〉大監)が、朝の艦隊司令官として2度目の航海を指揮し、この寺院を訪れた。彼がシャム王室参席のある大式典において寺院に供物を捧げたことは、今日でも彼の敬意のうちに寺院を訪れる中国系タイ人の訪問者に記憶されている。

脚注

  1. ^ a b c d e f 中村浩 『ぶらりあるきチェンマイ・アユタヤの博物館』芙蓉書房出版、2016年、176-177頁。ISBN 978-4-8295-0701-8 
  2. ^ Wat Phanan Choeng (วัดพนัญเชิง)”. Ayutthaya Historical Research (2015年2月). 2017年7月31日閲覧。
  3. ^ Richard D. Cushman (David K. Wyatt Ed.): The Royal Chronicles Of Ayutthaya. The Siam Society, Bangkok 2000, ISBN 974-8298-48-5
  4. ^ 伊東照司 『東南アジア美術史』雄山閣、2007年、69頁。 ISBN 978-4-639-02006-6 

関連項目

外部リンク



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