レラティブ・バリュー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 01:52 UTC 版)
「ヘッジファンド」の記事における「レラティブ・バリュー」の解説
詳細は「相対価値 (経済学)(英語版)」を参照 レラティブ・バリュー戦略は相対的に割高・割安となっている証券の間の価格差を利用して収益を上げる手法である。この価格差は関連した2つの証券の間、デリバティブとその対象証券(英語版)の間、または証券と市場全体の間で発生することがある。ファンド・マネージャーは数学モデル、テクニカル分析、ファンダメンタル分析を利用してこのような価格差を見つけ出す。レラティブ・バリュー戦略は市場全体の動きへのエクスポージャーが少ない、または全くないため、マーケット・ニュートラル(英語版)と同義とされることが多い。 レラティブ・バリューを細かく分類して下記に分けることができる: 確定利付の裁定取引(英語版):確定利付き証券の間の価格差を利用する。資産担保証券を利用する戦略と別に分ける場合もある。 エクイティ・マーケット・ニュートラル(Equity market neutral):同じ国、同じ業界、時価総額の近い2銘柄でそれぞれロング(英語版)とショート(英語版)のポジションをとり、その価格差を利用する一方、市場の動きへのエクスポージャーはヘッジされる。債券でも同じ戦略をとることが可能であり、その場合はクレジット・ロング・ショート(Credit long / short)と呼ばれる。 転換社債の裁定取引(英語版):転換社債とその対象株式の間の価格差を利用する。 統計学上の裁定取引(英語版):数学モデルを駆使して証券の間の価格差のうち利用できるものを探す。 変動率の裁定取引(Volatility arbitrage):価格差ではなく、予想変動率(英語版)の差を利用する。 イールド・オルタナティブズ(Yield alternatives):価格差ではなく利回りの差を利用する、確定利付の裁定取引(英語版)とは違う戦略。 規制の裁定取引(Regulatory arbitrage):いくつかの市場における規制の差異を利用する。 リスクの裁定取引(英語版):M&Aでの買収価格と株式の価格の差を利用する。
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