リードクライミングにおける危険性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/05 01:55 UTC 版)
「フリークライミング」の記事における「リードクライミングにおける危険性」の解説
リードクライミングでは、ボルダリングに比べやや複雑なので、その分予想外のことがおこりやすい。スポーツ、トラッドの別なく存在する危険は以下の通りである。 ビレイ器とロープの相性が悪く、まともな制動がかけられないままクライマーが地面まで墜落する。 1つ目の中間支点をとる前に落ちる。この場合、ロープを付けていないのと全く同じである。 2つ目ないし3つ目の中間支点をとろうとして、ロープをクイックドローにかける(クリップという)のに失敗して落ちる、いわゆる「手繰り落ち」。通常、クライマーは、ビレイヤーから繰り出されたロープの長さから最後の支点までのロープの長さを引いた距離+ロープの伸びの分落下するが、手繰り落ちの場合、さらに「手繰ったロープの長さ」が落下距離に加わるため、「地面から1つ目の中間支点までの距離」よりも「1つめの中間支点から登った距離+クリップしようとして手繰ったロープの長さ」が長くなった場合、地面まで落ちることになる。 落下に備えてビレイヤーがロープを引き気味にしたせいで、クライマーがアメリカンクラッカーの如く壁に激突する(俗に「ビッタンコ・ビレイ」と呼ばれる)。 ショックを和らげようとロープを流しすぎるあまり、墜落距離が長くなって地面に接触、あるいは岩の突起物に激突する。 恐怖心からクイックドローのカラビナ部分をホールドに使い、ちょうどその時墜落して、加重が指にかかり、指を負傷する。 終了点から下降する際に、ロープの長さが足りず、ビレイ器からロープがすっぽ抜けて墜落する。 岩場上部からの落石を受ける。 墜落の際、足をロープにすくわれ、頭から落ちて受け身に失敗し、壁に激突する。 墜落の際、足をロープにすくわれ、体が逆さまになってハーネスから脱落し、そのまま地面へ落ちる。 墜落の際、足をロープにすくわれ、ロープとの摩擦で足に火傷を負う。 墜落の際、ロープが指などにからまってその部分を圧迫して負傷する。 トラッドクライミング トラッドクライミングでは、リードクライミング中の事故に加え、以下のような危険がある。 ナチュラルプロテクションの設置に失敗して、墜落した際にナチュラルプロテクションが脱落し、大墜落(最悪地面まで墜落)する。 クライマーの動きがロープを介してカムやナッツに伝わり、それが原因となってカムやナッツが動き、脱落する。
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