リベットの定理とは? わかりやすく解説

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リベットの定理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/30 02:15 UTC 版)

リベットの定理(リベットのていり、Ribet's theorem)とは、モジュラー形式に関連するガロア表現の性質に関する定理である。ケン・リベットによって1986年に証明されるまではイプシロン予想(epsilon conjecture、ε-conjecture)とも呼ばれていた。谷山・志村予想とイプシロン予想からフェルマー予想(フェルマーの最終定理)が導かれるため、リベットによる証明はフェルマー予想の解決にとっても重要な一歩であった。

数学的な用語では、リベットの定理は、楕円曲線に関連するガロア表現が特定の性質を持つ場合、その曲線はモジュラーではあり得ない(同じ表現を生じさせるモジュラー形式が存在し得ないという意味で)ことを示す[1]

主張

fΓ0 (qN) に関する重さ2の新形式 (newform – ここでレベル qN について qN を割らない –[訳語疑問点] で付随する 2-次元絶対既約 mod p Galois 表現 ρf,pqで不分岐(qp)かつ q = pで有限平坦とする。

リベットの定理は、このときレベル N 重さ2の新形式g が存在して、


リベットの定理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 23:54 UTC 版)

ワイルズによるフェルマーの最終定理の証明」の記事における「リベットの定理」の解説

1986年夏、ケン・リベットイプシロン予想証明することに成功し、これはリベットの定理(英語版)として知られるようになったリベット論文1990年発表された。リベットはこの証明遂げたことで、同時にフェルマーの最終定理とリベットの定理の関係性をも証明したのである。つまり、フライ示唆したように、半安定楕円曲線に対して谷山・志村予想証明することは、リベットの定理と組み合わせることで、フェルマーの最終定理証明することになることが確定したのだった数学的な言い方をすれば、リベットの定理は楕円曲線関連付けられたガロワ表現が(フライ曲線が持つ)ある種性質を持つならば、その楕円曲線モジュラーでないことを示しそのようなガロワ表現生じさせるようなモジュラー形式もまた存在しないことを示したしかしながらこのようなセールリベットによる研究の進展とは裏腹に上記述べられフェルマーの最終定理へのアプローチ広く現実的に適用不可だと考えられていた。これは谷山・志村予想当時知られていた知識だけでは全く証明できそうにない見られていたためである:203205, 223, 226例えば、ワイルズのかつての指導者であるジョン・コーツは「(谷山・志村予想は)全く証明できそうにない」:226述べたし、ケン・リベットは「(自分自身も)証明できないだろうと考えていた大勢のうちの1人」であるとしていた:223

※この「リベットの定理」の解説は、「ワイルズによるフェルマーの最終定理の証明」の解説の一部です。
「リベットの定理」を含む「ワイルズによるフェルマーの最終定理の証明」の記事については、「ワイルズによるフェルマーの最終定理の証明」の概要を参照ください。

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