ヨルダンの碑文の言語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/05 18:41 UTC 版)
ヨルダン川と死海の東部の碑文の言語は、発見された土地によってモアブ語、アモン語、エドム語と呼ばれている。ほかにデイル・アッラー(英語版)の碑文の言語がある。いずれも資料が少ない。 モアブ語 モアブ人は今のヨルダン西部に住んでいた。モアブ語の主な資料はジーバーン近郊で1868年に発見されたメシャ碑文で、これは紀元前9世紀のモアブのメシャ王(正しくはモシャ)の碑文である。 アモン語 アモン人はモアブの北に住み、今のヨルダンの首都アンマンがその中心都市だった。アモン語の資料は紀元前9世紀ごろのアンマン城塞の碑文など3つの碑文が主要なものであり、ほかに零細な印章やオストラコンがある。アモン語をヘブライ語とともに南カナン語に含める考えもある。 エドム語 エドム人の地はモアブの南、今のヨルダン南西部にあたる。エドム語の資料は零細で、南ヘブライ語とほとんど変わらない。 デイル・アッラーの碑文の言語 バラム碑文として知られ、民数記に登場するベオルの子バラムの言葉を記す。紀元前800年ごろの碑文だが、細かい破片に砕けているため、不明な点が多い。言語はアラム語かカナン語か、いずれとも別か、議論が分かれる。
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