ヨハン石(Johannite)


Svornost Mine,Jachymov,Ostrov,Krusne Hory Mts,Karlovy Vary Region,Bohemia,Czech Republic
Cu(UO2)2(SO4)2(OH)2.8H2O 画像の幅約2.8mm、1cm
鮮やかな緑色の鉱物がヨハン石です。
この産地では黄色のジッペ石(Zippeite)などと共に産出します。
ヨハン石
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/28 00:55 UTC 版)
ヨハン石 | |
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分類 | 硫酸塩鉱物 |
シュツルンツ分類 | 7.EB.05 (10 ed) VI/D.21-10 (8 ed) |
Dana Classification | 31.8.2.1 |
化学式 | Cu[UO2(OH)SO4]2·8H2O |
結晶系 | 三斜晶系 |
対称 | P1 |
晶癖 | 柱状、板状、皮膜状 |
双晶 | Simple and repeated lamellar twinning |
へき開 | good on {100} |
モース硬度 | 2 - 2.5 |
光沢 | ガラス光沢 |
色 | エメラルドグリーン、アップルグリーン |
条痕 | 淡緑色 |
透明度 | 透明、半透明 |
比重 | 3.32, 3.27 (計算値) |
密度 | 3.32 |
光学性 | 二軸 (+/-) |
屈折率 | nα = 1.572 - 1.577 ; nβ = 1.592 - 1.597 ; nγ = 1.612 - 1.616 |
複屈折 | δ = 0.040 |
多色性 | strong: x= 無色; y= 淡黄色; z= 黄緑色またはカナリア色 |
光軸角 2V | 90° |
その他の特性 | ![]() |
文献 | [1][2][3] |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 |
ヨハン石(Johannite)は、希少なウラン硫酸塩鉱物である。化学組成はCu[UO2(OH)SO4]2·8H2Oである。三斜晶系に結晶化し、小さな柱状結晶か板状結晶となり、顆粒状か球状集合体、または風解皮膜を形成する。色は、エメラルドグリーンからアップルグリーンで、条痕の色は淡い緑色である。
強い放射性を持つ鉱物で、活性の計算値は87,501,143 Bq/gである(比較として、天然カリウムは31.2 Bq/gである)。
語源と歴史
1830年にヴィルヘルム・カール・リッター・フォン・ハイディンガーが初めて記載し、w:Landesmuseum Joanneumの創設者であるオーストリア帝国皇族のヨハン・バプティスト・フォン・エスターライヒの名前に因んで命名された。
発生
ヨハン石は、他のウラン鉱物とともに、閃ウラン鉱の酸化の二次鉱物として形成する。
産出地は、アルゼンチン、チェコ共和国、フランス、ガボン、ドイツ、ギリシア、イタリア、スイス、イギリス、アメリカ合衆国等である。タイプ産地は、チェコ共和国ヤーヒモフのエリアス鉱山である。
結晶構造
空間群P1、格子定数a = 8.92 Å, b = 9.59 Å, c = 6.84 Å; α = 110°, β = 111.98°, γ = 100.3°の三斜晶系に結晶化する。1単位胞当たり1化学式単位である。
出展
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固有名詞の分類
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