YCC ヨコハマ創造都市センターとは? わかりやすく解説

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YCC ヨコハマ創造都市センター

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/11 08:49 UTC 版)

横浜アイランドタワー > YCC ヨコハマ創造都市センター
YCC ヨコハマ創造都市センター

YCC ヨコハマ創造都市センター:正面
情報
通称 YCC
正式名称 YCC ヨコハマ創造都市センター
旧名称 ヨコハマ・クリエイティブシティ・センター → ヨコハマ創造都市センター
開館 2009年5月
閉館 2020年3月
延床面積 2064.45 m2
設備 カフェ、ギャラリー、コワキングスペース、ファブラボ、レンタルスペース
運営 特定非営利活動法人 YCC
所在地 231-8315
神奈川県横浜市中区本町6-50-1
横浜アイランドタワー低層部
位置 北緯35度27分0.8秒 東経139度38分6.5秒 / 北緯35.450222度 東経139.635139度 / 35.450222; 139.635139 (YCC ヨコハマ創造都市センター)座標: 北緯35度27分0.8秒 東経139度38分6.5秒 / 北緯35.450222度 東経139.635139度 / 35.450222; 139.635139 (YCC ヨコハマ創造都市センター)
アクセス みなとみらい線馬車道駅直結(1b出口)、JR桜木町駅 徒歩5分、JR関内駅徒歩7分
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YCC 2F コワーキングスペース キャンバス(2015年6月)

YCC ヨコハマ創造都市センター(わいしーしーよこはまそうぞうとしせんたー、略称: YCC)は、神奈川県横浜市中区横浜アイランドタワー低層部(旧第一銀行横浜支店を保存活用、みなとみらい線馬車道駅直結)にかつて存在したクリエイティブ活動の拠点。横浜市が推進する「創造都市」施策[1]の中心的役割を担う施設として運営され、創造界隈の拠点のひとつでもあった。

2009年5月に横浜市芸術文化振興財団が「ヨコハマ・クリエイティブシティ・センター」(略称: YCC)として開設(翌2010年4月には「ヨコハマ創造都市センター」に改称)[2]したのち、2015年4月より特定非営利活動法人 YCC[3]の運営となり、デザイナーアーティストなどクリエイティブ分野の人々だけでなく、学生、主婦、子供、年輩の方、地元企業や起業家など、さまざまな人々に開かれた施設として同年6月30日に「YCC ヨコハマ創造都市センター」としてリニューアルオープン。施設内にはカフェギャラリーコワーキングスペース(シェアオフィス)、イベントスペース、ファブラボ、レンタルスペースなどさまざまな機能が備わり、クリエイティブ分野の人々だけでなく、一般の人々も気軽に入れる施設を目指すとしていた。しかし、5年間の運営事業期間の満了[4]に伴い、2020年3月末をもって運営を終了している[5](後節「#建築物と活用の経緯」も参照)。

なお、当センターがあった建物内にはクラフトカフェやフラワーショップアトリエ、シェアオフィスなどが入る新たなアートの発信拠点(運営事業者は竹中工務店を代表とする「BankPark YOKOHAMA」)が2025年9月に開業予定である[6][7]

運営事業者

2014年12月に横浜市文化観光局によって実施された運営事業者プロポーザルによって、株式会社トーンアンドマター、オフソサエティ株式会社、デザイニト株式会社、一般財団法人セゾン現代美術館の4組織の連合体が最優秀となり、特定非営利活動法人 YCC (NPO YCC) を結成(YCCは以前の施設名であるヨコハマ・クリエイティブシティ・センターの略称)。プロポーザルでは、デザイン、アートなど各分野で活躍する組織の集合体が、最優秀となったことで話題となった。長田哲征(オフソサエティ株式会社)[8]が館長および代表理事に、広瀬郁(株式会社トーンアンドマター)[9]が長田と共同の代表理事に、伊東祥次(デザイニト株式会社)[10]が理事に就任し、運営を行っていた。

なお、これ以前の運営事業者については後節「#建築物と活用の経緯」を参照。

機能

運営を終了する以前の施設機能を以下に記す。

  • 1階:ギャラリー、カフェ オムニバス
  • 2階:コワーキングスペース キャンバス(会員制シェアオフィス)
  • 3階:イベントスペース、 ファブラボ・ベータ・馬車道
  • 地下1階:イベントホール 80 m2(収容人数:50名程度)

レンタルスペース

横浜市所有の歴史的建造物である本施設を、広く市民に利用してもらうという考え方のもと、レンタルスペース事業も実施していた。

YCC レンタルスペース事業
  • 1階:ギャラリー(300 m2、収容人数:200名程度、着席時100名程度)
  • 3階:イベントスペース(レンタルスペース/300 m2、収容人数:200名程度、着席時120名程度)

建築物と活用の経緯

1929年昭和4年)に「第一銀行横浜支店」として建造(1980年から「横浜銀行本店別館」として使用)[11]。列柱を並べた半円形のバルコニーが特徴である古代ローマの建築様式「トスカーナ式オーダー」の建物であり、横浜市認定歴史的建造物にも認定されている[12]

2003年平成15年)の移転・改築を経て、2004年(平成16年)1月の横浜市「『文化創造都市-クリエィティブシティ・ヨコハマ』の形成に向けた提言」[13][14][15][16]を受け、同年3月に横浜市が推進する歴史的建造物を活用した芸術文化創造の実験的プログラム(都心部歴史的建造物活用事業)の第一号「BankART1929 Yokohama」によって再活用が開始された[2][4][5][16]

その後、横浜市芸術文化振興財団が運営事業者となり、2009年(平成21年)5月から文化芸術創造都市・横浜の推進拠点「ヨコハマ・クリエイティブシティ・センター (YCC)」として運営、翌2010年(平成22年)4月には「ヨコハマ創造都市センター」に改称された[2][4][5]

さらに2015年(平成27年)から横浜における新たなクリエイティブ拠点として、特定非営利活動法人 YCCが運営事業者となり、ギャラリー、カフェ、コワーキングスペース、ファブラボなどの機能を備えた複合施設「YCC ヨコハマ創造都市センター」が2020年令和2年)3月まで約5年間運営された[5]

歴史

  • 1929年昭和4年) - 第一銀行の横浜支店として竣工[11]。同行設計課長の西村好時による設計。
  • 1972年(昭和47年) - 日本不動産銀行横浜支店となる[11]
  • 1980年(昭和55年) - 横浜銀行本店別館となる[11]
  • 1995年平成7年) - 先端半円の部分のみ曳家一部残存改修。
  • 2003年(平成15年) - 建物を保存改修した上で、オフィス高層棟「横浜アイランドタワー」を増設。
  • 2004年(平成16年) - 「BankART1929 Yokohama」開設[4][5][16](2009年3月まで)。
  • 2009年(平成21年) - 横浜市芸術文化振興財団が運営事業者となり[4][5]、「ヨコハマ・クリエイティブシティ・センター (YCC)」開設[2]
  • 2010年(平成22年) - 施設名称が「ヨコハマ創造都市センター」へと変更[2]
  • 2015年(平成27年) - 運営事業者が特定非営利活動法人 YCCとなり、施設名称が「YCC ヨコハマ創造都市センター」へと変更[5]
  • 2020年令和2年) - 5年間の運営事業期間の満了[4]に伴い、3月末をもって「YCC ヨコハマ創造都市センター」の運営を終了[5]

アクセス

脚注

  1. ^ 創造都市とは(横浜市)
  2. ^ a b c d e TPAM in Yokohama 2012 (国際舞台芸術ミーティング in 横浜 2012):アクセス「ヨコハマ創造都市センター(YCC)」アーカイブ
  3. ^ YCC ヨコハマ創造都市センターについて(2019年10月27日時点のアーカイブ)
  4. ^ a b c d e f ヨコハマ創造都市センター 運営団体が変更アーカイブその1/その2〉(神奈川新聞「カナロコ」 2015年4月1日)
  5. ^ a b c d e f g h フォトフラッシュ:クリエイティブ活動の拠点「ヨコハマ創造都市センター」の運営が終了(ヨコハマ経済新聞 2020年3月29日)
  6. ^ 日本経済新聞 (2025年4月1日). “旧第一銀行横浜支店 アートの発信拠点に 9月開業”. 2025年6月11日閲覧。
  7. ^ はまこれ横浜 (2025年4月1日). “横浜市認定歴史的建造物「旧第一銀行横浜支店」にカフェやショップなど誕生!2025年9月頃開業へ”. 2025年6月11日閲覧。
  8. ^ オフソサエティ株式会社
  9. ^ 株式会社トーンアンドマター
  10. ^ デザイニト株式会社
  11. ^ a b c d 歴史を生かしたまちづくり横濱新聞 第18号アーカイブ (PDF) (横浜市・横浜市歴史的資産調査会 2003年12月13日発行)
  12. ^ 横浜市都市整備局企画部都市デザイン室. “横浜市認定歴史的建造物:旧横浜銀行本店別館 (元第一銀行横浜支店)”. 2025年6月11日閲覧。
  13. ^ 文化芸術創造都市ークリエイティブシティ・ヨコハマの形成に向けた提言アーカイブ (PDF) - 文化芸術・観光振興による都心部活性化検討委員会(2004年1月14日)
  14. ^ 提言書「クリエイティブシティ・ヨコハマの新たな展開に向けて」~2010年からの方向性~アーカイブ (PDF) - 創造都市横浜推進協議会(2010年1月)
  15. ^ クリエィティブシティ・ヨコハマのこれまでとこれから編集委員会 編「クリエィティブシティ・ヨコハマのこれまでとこれから」p.12、発行:BankART1929 / ISBN 978-4-902736-14-4
  16. ^ a b c 創造性を活かしたまちづくりを目指す「創造都市」施策が20周年、人材育成スクールを開講(ヨコハマ経済新聞 2024年5月31日)

関連項目

外部リンク




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