ユビキチン結合酵素とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 化学 > 化学物質 > 酵素 > ユビキチン結合酵素の意味・解説 

ユビキチン結合酵素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/22 09:29 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
Ubiquitin—protein ligase
識別子
EC番号 6.3.2.19
CAS登録番号 74812-49-0
データベース
IntEnz IntEnz view
BRENDA英語版 BRENDA entry
ExPASy NiceZyme view
KEGG KEGG entry
MetaCyc metabolic pathway
PRIAM profile
PDB構造 RCSB PDB PDBj PDBe PDBsum
遺伝子オントロジー AmiGO / EGO
テンプレートを表示
Ubiquitin-conjugating enzyme, E2
識別子
略号 UBQ-conjugat_E2
Pfam PF00179
InterPro IPR000608
SMART SM00212
PROSITE PDOC00163
テンプレートを表示

ユビキチン結合酵素(ユビキチンけつごうこうそ、: ubiquitin-conjugating enzyme)はE2酵素(E2 enzyme)としても知られ、タンパク質プロテアソームを介した分解の標的とするユビキチン化反応の2番目の段階を担う。稀にubiquitin-carrier enzymeと呼ばれることもある。ユビキチン化は、標的タンパク質のリジン残基へ、76アミノ酸の小さなタンパク質ユビキチンを共有結合によって接着する過程である。タンパク質に対して1つのユビキチン分子によるタグ付けがなされると、さらなるユビキチン化によってポリユビキチン鎖が形成される。ポリユビキチン鎖はプロテアソームの19S調節粒子によって認識され、ATP依存的な標的タンパク質のアンフォールディングが引き起こされる。それによってポリペプチド鎖はプロテアソームの20Sコア粒子を通過できるようになり、そこでプロテアーゼが標的タンパク質を短いペプチド断片へ分解し、リサイクルされる。

ユビキチンシステム

ユビキチン活性化酵素(E1)はまず、活性部位システイン残基にユビキチンを共有結合させることでユビキチンを活性化する。活性化されたユビキチンはその後、ユビキチン結合酵素(E2)のシステイン残基へ転移される。ユビキチンが結合すると、E2分子はいくつかのユビキチンリガーゼ(E3)のうちの1つへ、構造的に保存された結合領域を介して結合する。E3分子は基質となる標的タンパク質への結合と、E2のシステインから標的タンパク質のリジン残基へのユビキチンの転移を担う[1]

特定の細胞は通常わずかな種類のE1分子のみを持っているのに対し、E2分子の多様性はより大きく、E3分子の多様性は極めて大きい。そのため、基質の特定と結合を担うE3分子が、プロテアソーム分解の基質特異性を与える機構である。E2の各タイプはそれぞれ多くのタイプのE3と結合する[2]

アイソザイム

次に挙げるヒトの遺伝子はユビキチン結合酵素をコードしている。

出典

  1. ^ “The ubiquitin-proteasome system”. Journal of Biosciences 31 (1): 137–55. (2006). doi:10.1007/BF02705243. PMID 16595883. http://eprints.iisc.ac.in/6416/1/The_ubiquitin-proteasome_system.pdf. 
  2. ^ “Protein interaction analysis of SCF ubiquitin E3 ligase subunits from Arabidopsis”. The Plant Journal 34 (6): 753–67. (2003). doi:10.1046/j.1365-313X.2003.01768.x. PMID 12795696. 

関連項目

外部リンク




ユビキチン結合酵素と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ユビキチン結合酵素」の関連用語

ユビキチン結合酵素のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ユビキチン結合酵素のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
JabionJabion
Copyright (C) 2025 NII,NIG,TUS. All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのユビキチン結合酵素 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS