モミタケとは? わかりやすく解説

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樅茸

読み方:モミタケ(momitake)

キシメジ科キノコ

学名 Catathelasma ventricosum


白糖茸

読み方:モミタケ(momitake)

キシメジ科キノコ

学名 Catathelasma ventricosum


モミタケ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/30 21:05 UTC 版)

モミタケ
Catathelasma ventricosum (Peck) Sing.
カリフォルニア州北部で採取されたモミタケ。
分類
: 菌界 Fungi
: 担子菌門 Basidiomycota
: 真正担子菌綱 Homobasidiomycetes
: ハラタケ目 Agaricales
: キシメジ科 Tricholomataceae
: モミタケ属 Catathelasma
学名
Catathelasma ventricosum (Peck) Sing.
和名
モミタケ

モミタケ(樅茸[1][2]学名: Catathelasma ventricosum)は、ハラタケ目キシメジ科モミタケ属のキノコの一種[3]。分類については、オオモミタケ科[4][5]、あるいは、マツタケ目キシメジ科に位置付ける見方もある[1][6]和名の由来は、主にモミ林に発生することから名付けられている[4]日本語における別名では、センダイサマツ仙台早松[7][8]、あるいは単にサマツともいう[9]。食用であり[1][6]、また、シロマツタケともいうが[2]、焼くとわずかなマツタケ臭がするものの[5]、さほど美味しいわけではないとされ、人によっては、食べた後に嘔吐や腹痛を起こすともいう[2]

日本のほか、サハリン北アメリカに分布する[1][6]

日本国内

日本では、北海道から九州まで[10]、また四国にも分布しており[1]、一般的には、夏から秋にかけて、モミトドマツエゾマツアカマツなどの針葉樹林に現れるとされる[5]。例えば北海道上富良野町では、8月から10月にかけてトドマツやアカエゾマツの林に現れる[2]。最近の研究では、アカマツに発生するのは別種の可能性が高いという指摘もされている[4]。また、地下に大きな菌糸の塊(いわゆるシロ)と作り、毎年同じ場所に発生し[11]菌輪を成すこともある。なお、地域によって「子実体の色や発生環境」に多様性があるため、「複数の分類群を包含している可能性」が指摘されている[10]

粉っぽい独特の香りがあるが、歯ごたえは優れている[4]の基部は、地中深くまで伸びる[4]

「モミタケ」の名称を持つ別種

シラビソの樹下に発生する同属のオオモミタケ英語版Catathelasma imperiale)はモミタケより大きくなり[4]、傘の直径は大きなもので30 cmに達するものがある[11]。同様に食用になるが希産である。

アカモミタケ (Lactarius laeticolorus) は、ベニタケ科チチタケ属のキノコの一種である[12]

脚注

  1. ^ a b c d e ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典『モミタケ(樅茸)』 - コトバンク
  2. ^ a b c d 6 上富良野で採集できる代表的な食用キノコ類”. 上富良野町: 郷土をさぐる会. 2020年7月4日閲覧。 - 初出:『上富良野百年史』/ 第1章 上富良野町の自然と環境 / 第4節 上富良野の植物 / 6 上富良野で採集できる代表的な食用キノコ類
  3. ^ 山田明義「日本産菌根性きのこ類の食資源としての利用性」『信州大学農学部紀要』第38巻1・2、2頁、NAID 110000237431。「表1. 本研究で対象とした菌根菌分類群」 
  4. ^ a b c d e f 大作晃一 2015, pp. 18–19
  5. ^ a b c モミタケ”. 札幌キノコの会. 2020年7月4日閲覧。
  6. ^ a b c 日本大百科全書(ニッポニカ)『モミタケ』 - コトバンク - 執筆者:今関六也
  7. ^ 動植物名よみかた辞典 普及版『仙台早松』 - コトバンク
  8. ^ 根本敬子「青葉山のきのこ センダイサマツ(モミタケ)」『菌蕈』第45巻第6号、日本きのこセンター、1999年、41-43頁、 NAID 40000768435 
  9. ^ モミタケ”. 千葉県立中央博物館 (2015年9月27日). 2020年7月3日閲覧。
  10. ^ a b 糟谷大河、高井雅季、保坂健太郎「日本産モミタケの分類学的再検討」『日本菌学会大会講演要旨集』日本菌学会第62回大会、日本菌学会、2018年、77頁、doi:10.11556/msj7abst.62.0_77NAID 130007633782 
  11. ^ a b 大作晃一・吹春俊光 2010, p. 32
  12. ^ 奈良一秀, 宝月岱造, 鈴木和夫「モミ造林地における外生菌根の空間分布と形態的特徴」『東京大学農学部演習林報告』第87号、東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林、1992年6月、195-204頁、 hdl:2261/23205ISSN 03716007NAID 120001093486。「表-1 モミ造林地内の方形区(15m×10m)に発生した子実体の種類」 

参考文献

関連項目


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