meso‐酒石酸
メソ酒石酸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/03 00:00 UTC 版)
酒石酸を例にとると、内側の2,3位の炭素はそのそれぞれが不斉炭素であり、S型とR型の異なる立体配置が存在する。そのため、(R,R)-体、(S,S)-体、(S,R)-体、(R,S)-体の4種類の構造が考えられる。そのうち前2者、(R,R)-体、(S,S)-体はそれぞれ L-酒石酸、D-酒石酸と呼ばれる1組のエナンチオマーである。一方、(S,R)-体、(R,S)-体は 2,3位の炭素間の結合に直交した対称面が存在するため、回転させると鏡像同士が重なる。すなわちそれらは分子全体としてアキラルであり、メソ酒石酸と呼ばれる。L-酒石酸とメソ酒石酸、D-酒石酸とメソ酒石酸との関係はそれぞれジアステレオマーにあたる。
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