ミンミンゼミとの関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 09:09 UTC 版)
ミンミンゼミとクマゼミの鳴き声は、人間の耳で聞く限りは全く違って聞こえるが、この2種のセミの鳴き声のベースとなる音はほぼ同じであり、その音をゆっくりと再生すればミンミンゼミの鳴き声に、早く再生すればクマゼミの鳴き声となる。このように両種のセミの鳴き声には共通点があるため、クマゼミとミンミンゼミは互いに棲み分けをしていると言われる。 タカサゴクマゼミの鳴き声 台湾 台北市、2011年9月6日午前11時頃採音。再生時間 42秒、509KB。 この音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。 台湾や中国南部の低山帯に棲息するタイワンクマゼミは、クマゼミとミンミンゼミのちょうど中間のような声で鳴く。このセミの鳴き声もまた、ベースとなる音はクマゼミ・ミンミンゼミと全く同じなのである。そしてタイワンクマゼミは、台湾ではタカサゴクマゼミと環境的な棲み分けをしている。タカサゴクマゼミは、日本のクマゼミとよく似た声で鳴くためである。沖縄県の石垣島・西表島でクマゼミとヤエヤマクマゼミが棲み分けをしているのと同じ原理である。 ミンミンゼミとクマゼミはともに午前中によく鳴く種類であり、このことが両種のセミで時期的な棲み分けを必要としているという説がある。ただ、ミンミンゼミは一日中鳴いているセミであり、両種が棲み分けを必要とするには根拠が薄い。
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