ミンスキー、Melzak-Lambek、Shepherdson-Sturgis モデルによるテープの切り刻み
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/02 05:58 UTC 版)
「レジスタマシン」の記事における「ミンスキー、Melzak-Lambek、Shepherdson-Sturgis モデルによるテープの切り刻み」の解説
そこで、テープを無限長(任意の整数を格納できる)の断片に分けるという考え方が出てくる。それぞれにヘッドがあり、デクリメントでは左に移動し、インクリメントでは右に移動する。ある意味で、ヘッドの位置がマークのスタックの先端を指す。ミンスキー (1961) および Hopcroft and Ullman (1979, p. 171ff) では、テープは左端から続くマーク部分以外は常に空白状態とされた(ヘッドがそこまで移動したことがない場合でも)。つまり、記録されたマークの個数が整数値に対応する。このモデルでは、デクリメントする前にゼロかどうかを確認しないと、テープの端をつき抜けてしまう。 ミンスキー (1961) と Shpepherdson-Sturgis (1963) は、テープが1つであっても、このモデルがチューリング等価であることを示した。この場合、テープ上のデータはゲーデル数(あるいは何らかの一意に符号化/複号化可能な数)とされる。この数は計算の進行に伴って変化する。ゲーデル数の符号化を伴う1つのテープのバージョンでは、カウンタマシンは (1) ゲーデル数に定数(2とか3)をかける操作ができ、(2) 定数(2や3)で割って、余りがゼロなら分岐する操作ができる必要があるとされた。ミンスキー (1967) では、これらの奇妙な命令の代わりに { INC (r), JZDEC (r, z) } で十分とされ、さらにテープ(すなわちレジスタ)が2つあれば { CLR (r), J (r) } で等価となることが示された。ただし、単純なゲーデル数化は依然として必要である。RASP モデルについての同様の研究は Elgot-Robinson (1964) でなされている。
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