MUTE BEATとは? わかりやすく解説

MUTE BEAT

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/05 13:18 UTC 版)

MUTE BEAT
出身地 日本
ジャンル ダブ
レゲエ
活動期間 1982年 - 1989年
レーベル OVERHEAT
公式サイト MUTE BEAT
旧メンバー 小玉和文トランペット
屋敷豪太ドラムス
松元隆乃(ベース
星浩明(トロンボーン
宮崎泉ダブミックス)
増井朗人(トロンボーン)
松永孝義(ベース)
坂本みつわ(キーボード
朝本浩文(キーボード)
今井秀行(パーカッション、ドラムス)
エマーソン北村(キーボード)
内藤幸也(ギター

MUTE BEAT(ミュート・ビート)は、1982年に結成・1989年に解散した日本初のダブバンド

ヨーロッパの賛美歌メロディーとマーチングバンド、ジャマイカのダブを組み合わせる[1]独特のサウンドで世界中で評価される。バンドの特徴的なサウンドはアシッドジャズトリップ・ホップのそれを先取りしていた[2]

来歴

1982年、元ルード・フラワー、元ザ・スポイルのメンバー4人、小玉和文(こだま和文)(トランペット)、屋敷豪太ドラムス )、松元隆乃(ベース)、星浩明(トロンボーン)で結成[3]

桑原茂一が原宿に作ったクラブ「ピテカントロプス・エレクトス」を拠点にライブを行い、当時ピテカントロプス・エレクトロスのアシスタント・ミキサーだった宮崎泉(Dub Master X)が加入、ライブ・ダブ・バンドとしてのスタイルを確立。

1983年、ピテカントロプス・エレクトスが自主制作した8インチEP『MUTE BEAT』を発表。 初期のメンバーは流動的で、星、松元が脱退して、増井朗人(トロンボーン)、松永孝義(ベース)、元東京ブラボーの坂本みつわ(キーボード)が加入。

1985年、石井志津男のOVERHEAT MUSIC Inc.とアーティスト契約、解散まで同レーベルだった。カセット・マガジン「TRA」より60分カセット『Mute Beat TRA Special』を発表。当アルバムは1986年ニューヨークのインディーズ・レーベルROIRより『Japanese Dub』とタイトルを改めリリース。1990年には『No.0 Virgin Dub』とタイトルを改めCD化。

1986年、坂本みつわが脱退して朝本浩文(キーボード)が加入。OVERHEAT Recordsより12インチEP『MUTE BEAT』を発表。同12インチEPに収録された「COFFIA」はファミリーマートのCM曲としても使われ同年12月にリリースの12インチEP『Still Echo』はオーガスタス・パブロメロディカで参加したミキシングであるが、MUTE BEATだけのミキシングもある。同時期にインクスティックにてJAGATARAトマトスS-KENとシリーズ・イベント「東京ソイソース」開催。

1987年3月、屋敷豪太がレコーディングに参加した『Organ's Melody』をリリース。5月には前述の12インチEP3枚をまとめてアルバム『STILL ECHO』としてリリース、6月には1stアルバム『FLOWER』リリース。同アルバムからシングルとして『HAT DANCE/Pain』をリリース。「HAT DANCE」はカンタス航空のCM曲に使用された。同年、ジャマイカのGladstone Andersonと青山スパイラルホールで共演。この映像は後にDVD化。渋谷CLUB QUATTROのオープニング公演としてスカタライツのサックス演奏者ローランド・アルフォンソと共演、ライブ盤『R.Alphonso meets MUTE BEAT』としてリリース。

1988年屋敷豪太脱退・渡英。後任に今井秀行(ドラムス)が正式加入。朝本浩文、増井明人の作曲による4枚目の12インチEP『Sunny Side Walk/A Stairwell』を3月リリース。2ndアルバム『LOVER'S ROCK』を6月にリリース。ルーツ・ラディックスと共演。

1989年に朝本浩文脱退。エマーソン北村(キーボード)、内藤幸也(ギター)が加入。今までの曲から選出、ジャマイカのダブの創始者リー・ペリーキング・タビー、宮崎泉の3人がダブ・ミックスをしたアルバム『MUTE BEAT DUB WISE』をリリース。これはOVERHEATの石井志津男が企画したものであったが、当時の流通メーカーポニーキャニオンにリミックスの概念がなく、リリース不可との決定があったものの、限定盤の条件でリリースされた。新メンバーでアルバム『MARCH』、ライブ・アルバム『MUTE BEAT LIVE』と立て続けにリリース。初の北米ツアー(サンフランシスコ・ロサンゼルス・SOB's NY)敢行。帰国後、小玉和文が脱退表明。残ったメンバーで再始動する予定をOVERHEATが発行するフリーペーパー「Riddim」に告知。1度ライブを行ったが、その後解散した。

19年後の2008年に「Riddim」創刊25周年を記念して、LIQUIDROOMにて、小玉和文、増井明人、朝本浩文、松永孝義、屋敷豪太、宮崎泉という初期メンバーが集まり、伝説の一夜限りのライブが行われた。

メンバー

  • 坂本みつわ - キーボード
    • 1986年に脱退。東京ブラボーのメンバーとしても活動。

ディスコグラフィー

MUTEアルバム

  • 「Mute Beat TRA Special」(1985)
    • カセット・マガジン「TRA」から発表されたカセットテープ
  • 「Japanese Dub」(1986)
    • 「Mute Beat TRA Special」をNYのインディーズ・レーベルROIRよりタイトルを改めリリース(カセットテープ)
  • 「STILL ECHO」(1987)(OVERHEAT)
    • 「MUTE BEAT」「STILL ECHO」「ORGAN'S MELODY」 の12インチEP3枚をまとめたアルバム。MUTE BEATの音源はリミックス。2011年に楽曲追加とデジタルリマスタリングを施し再発売。
  • 「FLOWER」(1987)(OVERHEAT)
  • 「LOVER'S ROCK」(1988)(OVERHEAT)
  • 「MUTE BEAT DUB WISE」(1989)(OVERHEAT)
    • ダブ・アルバム
  • 「MARCH」(1989)(OVERHEAT)
  • 「MUTE BEAT LIVE」 (1989)(OVERHEAT)
    • 北米ツアー、グラッドストーン・アンダースン、ローランド・アルフォンソとの共演など、1988年~1989年のライブ・アルバム
  • 「No.0 Virgin Dub」(1990)
    • 「MUTE BEAT SPECIAL」(「Japanese Dub」)がタイトルを改めCD化、スタジオ録音、ピテカントロプス・エレクトスでのライブなどを収録
  • 「DOCUMENT 1989 LIVE AT INKSTICK」(1996)
    • 1989年6月17日インクスティックでのライブを収録
  • 「In Dub」(1996)
    • 「MUTE BEAT SPECIAL」(「Japanese Dub」、「No.0 Virgin Dub」)がタイトルを改めCD化、スタジオ録音、ピテカントロプス・エレクトスでのライブなどを収録
  • 「Tribute To Roland Alphonso-R.ALPHONSO meets MUTE BEAT」(1999)(OVERHEAT)
    • ローランド・アルフォンソ追悼として発表された1988年共演ライブ・アルバム
  • 「MUTE BEAT 14 ECHOES +1 20th Anniversary Edition」(2002)
    • ポニーキャニオンによる20周年記念アルバム。
    • メンバー及びOVERHEATは関与していない。
  • 「THE BEST OF MUTE BEAT」(2011)(OVERHEAT)
    • 全メンバーが厳選した10曲、OVERHEATがボーナスで追加したグラッドストーン・アンダースンとのコラボレーション音源を加えた、全11曲を収録した初のベスト・アルバム

シングル

  • 「MUTE BEAT」(1983)
    • ピテカントロプス・エレクトスが自主制作した8インチEP
  • 「MUTE BEAT」(1986)(OVERHEAT)
    • 12インチEP
    • 後にSTILL ECHOに収録される際にリミックスされている。
  • 「STILL ECHO」(1986)(OVERHEAT)
    • 12インチEP
  • 「ORGAN'S MELODY」(1987)(OVERHEAT)
    • 12インチEP
  • 「HAT DANCE / PAIN」(1987)(OVERHEAT)
    • 7インチEP
  • 「Something Special」(1987)
    • 日本のレーベルOVERHEATが初めてジャマイカでリリースしたグラッドストーン・アンダースン/MUTE BEAT名義の7インチEP
  • 「SUNNY SIDE WALK」(1988)(OVERHEAT)
    • 12インチEP

DVD

  • 「GLADDY meets MUTE BEAT」(2011)(OVERHEAT)
    • 1987年2月青山スパイラルホールで行われた、グラッドストーン・アンダースンとのセッションの模様を収録

脚注

出典

関連項目

外部リンク





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