マレーシア国営放送
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/27 01:17 UTC 版)
形態 | テレビジョン放送、ラジオ放送 |
---|---|
国 | マレーシア |
視聴可能 | 国内 |
所有者 | マレーシア政府 |
代表者等 | スハイミ・スレイマン会長 |
開局 | 1963年9月16日 |
公式サイト |
www |
座標: 北緯3度6分40.0秒 東経101度40分13.9秒 / 北緯3.111111度 東経101.670528度

マレーシア国営放送(マレー語:Radio Televisyen Malaysia、略称:RTM)は、マレーシアの国営テレビ・ラジオ放送局。クアラルンプールに本部を置く。現在の局名はマレー語でのラジオ・テレビジョン・マレーシアだが、日本ではマレーシア国営放送と慣用的に呼ばれることも多い[1]。
概要
1946年4月1日に開局したラジオ・マラヤとしてマレーシア地域最初の放送局であり[2]、マレーシア建国後に現在の法人として1963年9月16日にラジオ・マレーシアとして設立 。1969年にテレビ放送が開始され、テレビとラジオ業務が合併し現在の局名となる[3]。
テレビは1984年、ラジオは1989年にTV3、Best FMなどの民放が設立されるまで、無料放送事業を独占的に提供していた。現在はテレビ6チャンネル、ラジオ34局、ネット放送RTMクリックを運営している[4]。公社であるBBCとは違い、政府(通信デジタル省)の一部門である[5]。ニュースや報道番組は局内の報道部が制作している。1961年設立のマレーシア最古のオーケストラ、RTM交響楽団(Orkestra RTM)を所有している。
NHKとともに、アジア太平洋放送連合(ABU)の常任理事機関である[6][7]。
放送
ラジオ
RTMは34のFM放送(全国6局、ローカル28局)を運営し「Radio RTM 」「Radio Malaysia」と総称されている。
全国放送
局 | 周波数 (FM) | 言語 |
---|---|---|
Nasional FM | 88.5 MHz | マレー語 |
TraXX FM | 90.3 MHz | 英語 |
Ai FM | 89.3 MHz | 中国語(華語、広東語、福建語、潮州語、客家語) |
Minnal FM | 92.3 MHz | タミル語 |
Radio Klasik | 87.7 MHz | マレー語 |
Asyik FM | 91.1 MHz | マレー語、アスリ諸語 (セマイ語、ジャクン語、テミアル語、テムアン語) |
テレビ
RTMはTV1、TV2、Okey、Berita RTM、Sukan RTM、TV6の地上波6波を運営している。マレー語と英語が主要言語だが、6波のうち3波は非マレー語国民や中華系、インド系国民向けに地元の言語などで放送している。TV1とTV2はコマーシャルを流すがそれ以外のチャンネルでは流していない。
チャンネル名 | 放送範囲 | 言語 | 内容 | 24時間放送 |
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TV1 | 地上波、衛星放送、ネット配信 | マレー語、英語 | ニュース、文化、娯楽、子ども向け番組 | ![]() |
TV2 | 地上波、衛星放送、ネット配信 | マレー語、英語、中国語(華語)、タミル語、ヒンディー語、韓国語、トルコ語 | ニュース、文化、娯楽、子ども向け番組 | ![]() |
TV Okey | 地上波、衛星放送 | マレー語、英語、中国語(華語)、タミル語、パンジャブ語、バジャウ語、ドゥスン語、カザダン語、イバン語 | ニュース、文化、娯楽、子ども向け番組、教育 | ![]() |
Berita RTM | 地上波 | マレー語、英語、中国語(華語)、タミル語、バジャウ語、ドゥスン語、カザダン語、イバン語 | ニュース | ![]() |
Sukan RTM | 地上波 | マレー語、英語 | Sports | ![]() |
TV6 | 地上波 | マレー語 | 映画、娯楽、バラエティー番組、ドラマ | ![]() |
デジタルプラットフォーム
OTTサービス(ネット配信)としてRTMクリック(RTM Klik)を提供中[8]。PCやタブレット、スマートフォンなどのデバイス向けに配信している[9]。ウェブサイトではすべてのRTMの放送コンテンツや国会中継が提供されている[10]。
関連項目
脚注
- ^ 総務省 (2022年). “世界情報通信事情・マレーシア”. 総務省. 2024年5月19日閲覧。
- ^ Amree Ahmad (2009年6月7日). “Kita bakal 'mabuk' TV” (マレー語). Kosmo!. 2009年6月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年9月10日閲覧。
- ^ Ifqdar Rahman (2016年3月31日). “Festival 70 tahun RTM”. Utusan Malaysia. オリジナルの2017年12月26日時点におけるアーカイブ。 2016年4月1日閲覧。
- ^ Elani Rosllan (2022年8月29日). “Sejarah panjang RTM untuk sumber maklumat rakyat Malaysia”. TVS. オリジナルの2023年12月16日時点におけるアーカイブ。 2022年12月16日閲覧。
- ^ “Yoursay: Is RTM worth saving?”. Malaysiakini. (2018年5月30日) 2018年12月19日閲覧。
- ^ 日本放送協会放送文化調査研究所放送情報調査部『NHK年鑑'84』日本放送出版協会、1984年、364頁。
- ^ 日本放送協会放送文化調査研究所放送情報調査部『NHK年鑑'85』日本放送出版協会、1985年、42頁。
- ^ “Aplikasi RTM Mobile Dilancarkan – Siaran Radio Dan TV RTM Pada Peranti Mudah-Alih”. Amanz. (2012年4月18日) 2020年12月16日閲覧。
- ^ “RTM tambah baik kandungan aplikasi RTM Klik”. Ministry of Communications and Digital (2022年10月13日). 2022年12月15日閲覧。
- ^ “Jom Kenali Podcast RTM”. Omny.fm (2023年5月30日). 2023年12月15日閲覧。
外部リンク
- マレーシア国営放送のページへのリンク