マトレラ城
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/08 15:11 UTC 版)
標高523メートルの丘の上には中世の城跡であるマトレラ城(英語版)がある。マトレラ城はイスラーム時代の9世紀後半に後ウマイヤ朝のウマル・イブン・ハサン(英語版)によって建設された。13世紀にはカトリック勢力のカスティーリャ王フェルナンド3世によってこの地が征服され、マトレラ城はフェルナンド3世によって再建された。14世紀初頭にはいったんイスラーム勢力の手に戻ったが、1341年にはカスティーリャ王アルフォンソ11世によって再度征服された。しかしこの地はグラナダ王国と諸王国の国境地域であり、1408年と1455年にはグラナダ王国のイスラーム勢力に包囲された。 1949年にはマトレラ城がスペインの国定史跡(英語版)に指定され、1985年にはスペインの重要文化財(BIC)に指定された。2010年には建築家のカルロス・ケベードの指揮によってマトレラ城の修復計画が開始され、2015年に完成したものの、その修復内容についてはスペインの文化遺産保護団体であるイスパニア・ノストラから「塔は原形とも、中世の城ともまったく関係のない形になってしまった」「近代的な塔のようになり、地元の人々はショックを受け、怒っている」などと酷評されている。一方でイギリスのガーディアン紙は、修復内容がネオブルータリズムであるとし、「ムーア人によるオリジナルの建築が意図した影響力を復元している」と称賛している。
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