ポリシー配布のためのプロトコルとその用法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/12 02:35 UTC 版)
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「COPS」はこの項目へ転送されています。アメリカ合衆国のテレビ番組については「全米警察24時 コップス」をご覧ください。 IETF の RAP ワーキンググループ (現在は存在しない) はポリシーに関する要求・配布のためにポリシーサーバ–機器間等で使用する COPS (Common Open Policy Service) プロトコルを 2000 年に RFC 2748 として標準化した。COPS は下位のプロトコルとして TCP を使用する。このプロトコルの用法として、上記の要求・配布方式に対応してつぎの 2 つが標準化された。 COPS-RSVP (COPS usage for RSVP) - アウトソース方式のための用法である。通信フローごとにボトム・アップにポリシー制御を要求するのに適しているため IntServ と相性がよい。 COPS-PR (COPS usage for PRovisioning) - プロビジョン方式のための用法である。通信フローをまとめてトップ・ダウンに制御するのに適しているため DiffServ と相性がよい。 COPS-PR によって運ばれるポリシーの形式をポリシー情報ベース (Policy Information Base, PIB) とよぶ。COPS-PR と PIB との関係は SNMP (Simple Network Management Protocol、インターネットにおけるネットワーク管理プロトコル) と管理情報ベース (MIB, Management Information Base) との関係にちかく、MIB を記述するための構文である SMIv2 (Structure of Management Information Version 2) に対応するものとして SPPI (Structure of Policy Provisioning Information) が標準化されている。SPPI が規定している PIB の形式は条件-動作型の規則にしばられず、汎用性がある。各種の PIB のうち共通につかわれる Frame-work PIB は RAP WG があつかっているが、分野ごとの PIB は各分野のワーキンググループにおいて標準化がすすめられた。おもなものとして Diffserv PIB、IPSec PIB などがある。 IETF の SNMP Conf (Configuration Management with SNMP) ワーキンググループはポリシーを運ぶプロトコルとして SNMP を使用しようとした。この目的のための管理情報ベースとして Policy Based Management MIB や DiffServ Policy MIB を開発している。SNMP は UDP を使用しているので信頼性が低く大量のポリシーの通信には向かないが、COPS とはちがってあらたなプロトコルスタック開発を必要としないという利点がある。
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