DiffServ
(ホップごとの振舞い から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/25 12:59 UTC 版)
DiffServ (ディフサーブ、Differentiated Services) は IPネットワークにおいて IntServ のように通信フローごとに QoS 保証 (通信品質保証) を行うのでなく、複数のフローをまとめて (アグリゲートして) 数個程度のクラスを作り、クラスごとに決まった QoS 保証法の組合せを適用する 統合型QoS 保証法である。IETF の RFC 2474 などの標準ドキュメントによって規定されている。DiffServは「ソフトQoSモデル」とも呼ばれている。
- 1 DiffServとは
- 2 DiffServの概要
- 3 QoSモデルの比較
- 4 関連項目
ホップごとの振舞い (PHB)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 03:25 UTC 版)
「DiffServ」の記事における「ホップごとの振舞い (PHB)」の解説
DiffServ における 1 台のコアルータによる転送処理をホップごとの振舞い (Per-Hop Behavior, PHB) という。PHB ごとに、そのために使用する DSCP の値が決められている。IETF において標準化された PHB として、つぎの 4 種類がある。 Expedited Forwarding PHB (EF) - 端点間の帯域保証をおこなう仮想専用線サービスのための PHB である。DiffServ ネットワークのエッジルータにおいて契約分のみのトラフィックを通過させ、コアルータにおいては契約分の総和を上回る帯域を確保する (オーバープロビジョンする)。コアルータでは、優先キューイングを用いてトラフィックを制御する。EF においては 1 個だけの DSCP を使用する。 Assured Forwarding PHBs (AF) - EF よりゆるい保証サービス、すなわち最低帯域保証つきのベストエフォート・サービスのための PHB である。DiffServ ネットワークのエッジルータにおいて契約分をこえたトラフィックに属するパケットにマークをつけ、コアルータが混雑した場合にはマークがついたパケットを優先的に破棄する。AF のためには AF1 ~ AF4 という 4 つのクラスが標準化されているが、各 AF クラスは 3 個の DSCP を使用する。したがって、DSCP の値としては AF11 ~ AF43 という 12 個が使用される。 Default Forwarding PHB (DF) - 最小限の資源を割り当てる条件があることを除いて、ベストエフォートを意味する。Best Effort PHB (BE) と呼ばれることもある。DF のための DSCP は 0 (だけ) である。 Class Selecor PHB (CS) - Cisco が実装している IP優先度 (IP precedence) を使用する QoS 保証法と互換性のある PHB である。CS のためには 8 個の DSCP が割り当てられている。 DiffServ においては、計測の結果として違反がみつかれば、いったんマーキングされたパケットに対して優先度が低い別のマークに付けかえる処理を行う場合がある。このような処理をリマーキングという。
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