ペシュメルガの参戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/08 00:08 UTC 版)
コバニの苦境を受け、関係者から各国にむけて支援要請が行われた。10月11日には、国連事務総長潘基文の意向を受け、シリア内戦の和平を仲介する国連大使スタファン・デミストゥラはトルコに対し、「あらゆる手段を使って、有志国による(ISへの)抑止行動を自国領土から支援してほしい」と述べ、紛争に対して通常は中立の立場を取る国連の代表としては異例の呼びかけを行った。 トルコの大統領エルドアンは国内の反体制派PKKの影響下にあるPYDを警戒しており、「ISと同じ」とまで発言していた。そのためコバニを守るクルド勢力への支援にも消極的だった。 10月7日、エルドアンはガジアンテップを訪問し、コバニ地区から逃れてきた難民たちに対して、IS侵攻を防ぐには空爆だけでは足りず、地上軍が必要との認識を示したが、トルコが地上軍を派遣するかは明言しなかった。同日、トルコのクルド人がトルコ政府にコバニのクルド人勢力を支援することを求めデモを行い、警官やイスラム組織と衝突、ディヤルバクルなどで15人が死亡した。政府は外出禁止令を敷き対抗する。 10月20日、トルコ政府はコバニ防衛のために、イラクのクルド人部隊ペシュメルガが自国領土内を通過することを認めた。トルコ国内のクルド人の不満をそらし、PKKの勢力を伸ばさない苦肉の策とされている。 これを受けて、約200人のペシュメルガがトルコを経由してコバニに援軍として向かった。
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