ベンゾジアゼピンの標的
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 00:36 UTC 版)
「GABAA受容体」の記事における「ベンゾジアゼピンの標的」の解説
受容体のサブユニニットには、α、β、γ、δ、ε、π、θ、ρが存在する。GABAA受容体は、αが2個、βが2個、γが1個のサブユニットからなる。 ベンゾジアゼピン結合部位には、脳などの中枢型のω1、ω2と、臓器など末梢型のω3の3種のサブタイプ が存在する。この用語について、国際薬理学連合(英語版)(IUPHAR)は、もはや使われていない「BZ受容体」や「GABA/BZ受容体」ではなく、また「ベンゾジアゼピン受容体」の用語を「ベンゾジアゼピン部位」(benzodiazepine site)に置き換えることを推奨している。 ベンゾジアゼピン系薬は、ベンゾジアゼピン結合部位に結合することで、クロライドイオンの透過性を高めるGABAの作用を増加させる。Cl−チャネルの開口回数が増えることで、GABAの薬理作用が増強されることになる。 バルビツール酸系薬では、低濃度ではベンゾジアゼピン系薬と同様であるが、高濃度では直接Cl−チャネルの開口時間を延長する。またバルビツール酸系薬は、脳全体を抑制するという作用部位の違いがあり、このことが安全性の違いに反映されている。(しかしながらベンゾジアゼピンによる死亡も国際的な問題とはなっている。)
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