ベクターの選び方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/20 16:22 UTC 版)
「ゲノムライブラリー」の記事における「ベクターの選び方」の解説
ベクター選択では、作成されたライブラリーがゲノム全体を代表するものであることを確認する必要がある。制限酵素に由来するゲノムの任意のインサートは、他のインサートと比較して、ライブラリーに含まれる確率が等しくなければならない。さらに、組換え分子は、ライブラリーのサイズを便利に取り扱えように、十分な大きさのインサートを含むべきである。これは特に、ライブラリーに必要なクローンの数によって決定される。すべての遺伝子のサンプリングを得るために必要なクローンの数は、生物のゲノムのサイズと平均インサートサイズによって決定される。これは、次の式で表される(Carbon and Clarke式とも呼ばれる)。 N = l n ( 1 − P ) l n ( 1 − f ) {\displaystyle N={\frac {ln(1-P)}{ln(1-f)}}} ここに、 N {\displaystyle N} は組換え体の必要数、 P {\displaystyle P} は、作成されたライブラリーの中で、ゲノム中の任意のフラグメントが少なくとも一度は発生する確率、 f {\displaystyle f} は、単一の組替え体中のゲノムの割合を表す。 f {\displaystyle f} は、さらに次のように表すことができる。 f = i g {\displaystyle f={\frac {i}{g}}} ここに、 i {\displaystyle i} は挿入サイズ、 g {\displaystyle g} はゲノムサイズである。 したがって、(ベクターの選択によって)インサートサイズを大きくすると、ゲノムを表すために必要なクローン数が少なくなる。インサートサイズとゲノムの大きさの比率は、単一クローン内のそれぞれのゲノムの比率を表す。以下に、すべての部分を考慮した式を示す。 N = l n ( 1 − P ) l n ( 1 − i g ) {\displaystyle N={\frac {ln(1-P)}{ln(1-{\frac {i}{g}})}}}
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