ヘーラクレースの功業とエウリュステウス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/27 17:56 UTC 版)
「エウリュステウス」の記事における「ヘーラクレースの功業とエウリュステウス」の解説
ヘーラーに狂気を吹き込まれたヘーラクレースはメガラーとの間にもうけたわが子を炎に投げ込んで殺してしまった。正気に戻ったヘーラクレースは、罪を償うためにデルポイに赴き、アポローンの神託を伺った。神託は、「ミュケーナイ王エウリュステウスに仕え、十の勤めを果たせ」というものだった。その詳細はヘーラクレース#ヘーラクレースの12の功業を参照のこと。 ヘーラクレースが最初の功業でネメアーの獅子の死骸を持ち帰ったのを見て度肝を抜かれたエウリュステウスは、ヘーラクレースに命じて以後は獲物を城門の外で展示させることにした。さらにエウリュステウスは真鍮の大きな甕(かめ)を作らせ、ヘーラクレースが戻ってくるとこの甕のなかに逃げ込んだ。ヘーラクレースに新しい課題を告げるときには、コプレウスを伝令として面と向かって話さないようにした。 10の課題のうち、「レルネーのヒュドラー退治」ではヘーラクレースがイオラーオスの助力を得たこと、「アウゲイアースの家畜小屋」ではヘーラクレースが罪滅ぼしの報酬を得ようとしたことを理由として、エウリュステウスは勘定に入れなかったため、功業は12に増えた。また、「アマゾーンの女王の腰帯」は、エウリュステウスの娘アドメーテーがアマゾーン族の女王ヒッポリュテーが持つ帯を欲しがったために命じたという。 「アウゲイアースの家畜小屋」の功業で、報酬の約束を果たさなかったアウゲイアースへの報復のため、ヘーラクレースがエーリスを征服してティーリュンスに帰還すると、エウリュステウスはヘーラクレースが大王の位を狙っていると非難し、アルゴスから追放した。
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