ヘヴィメタルの誕生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/26 20:41 UTC 版)
「クラシック・メタル」の記事における「ヘヴィメタルの誕生」の解説
クラシック・メタルのアーティストは、クラシック・ロックやそれと同世代のバンドから大きな影響を受けている。例えばレッド・ツェッペリン、ブラック・サバス、アリス・クーパー、キッス、ディープ・パープル、UFOなどである。それと同時に、1970年代後期のパンク・ロックからも大きな影響を受けている。ただし大きな影響を受けていたのは初期のメタルであり、現在のメタルにパンクの影響はほとんど見られない。これを示す好例がアイアン・メイデンの初期2作で、パンクの要素を多く含んでいたがブルース・ディッキンソン加入以後は影響が消えている。その後はパンクの要素は消え、スラッシュメタルとも影響を与え合って音楽性を発展させた。 クラシック・メタルは世界中で大きな成功を収めた。アイアン・メイデンは1980年代だけで5800万枚を超すアルバムを売り上げ、ドッケンはアメリカだけで1600万枚を売り上げた。ロックとは縁がないと思われていたスウェーデンからもヨーロッパが登場し、アルバム『ファイナル・カウントダウン』は700万枚の売り上げとなった。スコーピオンズやジューダス・プリーストも世界中のアリーナを満員にしていた。 クラシック・メタルは後のグラム・メタルやスラッシュメタル、パワー・メタルに大きな影響を与えた。今日から見ればクラシック・メタルはメタリックさやヘヴィさよりも音楽的なメロディに重点が置かれており、後のメタリカ、メガデス、アンスラックス、モービッド・エンジェルのようなスラッシュメタルとは一線を画す物である。メタルの純粋性を求めるファンは今でも少なくないが、クラシック・メタルが人気を誇ったのはパンクから脱却したメロディの素晴らしさとアグレッシブな攻撃性の調和にあったと考えられている。
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