プログレ色と大作主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/03 20:23 UTC 版)
「ラッシュ (カナダのバンド)」の記事における「プログレ色と大作主義」の解説
ハードロックバンドとしてのキャリアの集大成となるのが『西暦2112年』であり、次作『フェアウェル・トゥ・キングス』(A Farewell to Kings)では、よりプログレッシブ・ロックのサウンドを志向していく。この頃の歌詞はファンタジーやSFを題材とするものが多かったが、作詞を担当するニール・パートの読む書物はヘミングウェイなどの現代文学へと移っていった。収録の最終曲「Cygnus X-1 Book 1」を、大作主義的曲になることを匂わせた上で「to be continued(続く…)」としてしまった。 実際この段階では次作を構想しており、この予告編としてこれを入れたのである。次作『神々の戦い』(Hemispheres)に収録された、続編となる曲である「Cygnus X-1 Book II: Hemispheres」では、その後のニール・パートの歌詞の作風となる「少ない単語で端的に言い表す」ものに変化しつつある。 演奏面においては、イエスやキング・クリムゾンといった難解な演奏をするプログレッシブ・ロックからの影響を受けた、長編曲で複雑な拍子記号の変化を特徴とする、非常にダイナミックなものになっていき、これはラッシュの特徴となっていった。アレックス・ライフソンは、クラシックギターや12弦ギターを導入し、ゲディー・リーは、バスペダル・シンセサイザーとミニモグを導入、ニール・パートのドラムセットも、トライアングル、グロッケンシュピール、ウッドブロック、ティンパニ、ゴングなど多様化していった。
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