プラズマローゲンと進化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/22 05:07 UTC 版)
「プラズマローゲン」の記事における「プラズマローゲンと進化」の解説
哺乳動物に加え、プラズマローゲンは無脊椎動物および単細胞原生動物においてもみられる。細菌においても、プラズマローゲンはクロストリジウム, メガスファエラ、および ベイロネラを含む多くの嫌気性菌にてみつかっている。プラズマローゲンは複雑な進化の歴史を経ていることが示されているが、それはプラズマローゲン生合成過程が好気性生物と嫌気性生物で異なる事実に基いている。 近年の研究により、ヒトと大型類人猿(チンパンジー、ボノボ、ゴリラ、およびオランウータン)との間で赤血球のプラズマローゲン組成に違いがあることが示された。 ヒトにおける赤血球中総プラズマローゲン量はボノボ、チンパンジー、ゴリラよりも低かったがオランウータンより高かった。本研究におけるこれら種族の遺伝子発現データより、著者らは赤血球以外の細胞組織においてもヒトと大型類人猿との間でプラズマローゲン量が異なる可能性を考えた。その可能性は現段階では未知であるが、組織プラズマローゲンの種間差が臓器機能と複数の生物学的過程に影響するかもしれない。
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